テクノス、建方精度管理システム「建方キングE」開発:施工
テクノス、きんそくは共同で、建方支援工法のACEUP工法を支援する建方精度管理システム「建方キング」の進化版「建方キングE」を開発した。計測情報の共有化とリモート計測により建方の一連の業務を省力化した。
テクノス、きんそくは共同で、テクノスが展開する建方支援工法のACEUP工法を支援する建方精度管理システム「建方キング」の進化版「建方キングE」を開発した。
建方キングEは、計測情報の共有化と、建方位置の確認手法として画像認識技術を新導入した迅速なリモート計測により建方の一連の業務を省力化した。
新システムは従来の計測機器2台、測量管理担当者2人での建方作業と比較し、40パーセントの工程短縮、50パーセントのコスト低減、旧システムとの比較では30パーセント以上のコストを低減した。
新システムでは、初めに自動追尾機能でターゲットに焦点をあてて計測し、カメラ付き計測機器とシステムPCを計測場所に設置固定する。設置したシステムPCを他のタブレットなどの端末から操作できるので、機器側に測量管理担当者の常駐を必要としない。以後は固定したカメラで撮影した撮像データから位置情報を取得、建方調整が完了するまでこの操作を繰り返すことで、時間を要する複数点の計測を省力化した。デザイン性の高い構造物でも、ポイント座標を瞬時に計測でき、接続点の三次元管理が容易となった。
端末を通してデータを関係者に同時に共有するため、建方作業者自身や工事管理担当者による計測管理、工事事務所からの直接計測、建方精度の確認、修正判断や確定判断の迅速な指示が可能となった。建設物全体の動きや変位の傾向をリアルタイムに把握し、次工程を考慮した建方調整量の最終判断も速やかにできる。
完了後は結果を出来形調書として出力、監督員による立会検査をシステムを通して事務所で行うことが可能だ。
新システムは、建方作業者や測量管理担当者、工事管理担当者、また監理技術者や監督員など全ての関係者の生産性向上を助け、データ共有によるデータ改ざん防止などのコンプライアンスも確保している。
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