大和ハウス工業がスマートキーを搭載した新型の宅配ボックスを発売:製品動向
大和ハウス工業は、再配達率の抑制や住宅の利便性向上を目的に、スマートキーを搭載した新型の宅配ボックスを発売した。
大和ハウス工業とナスタはこのほど、スマートキーを搭載した戸建住宅向け宅配ボックス「Next-Dbox」シリーズと新型「D's box」を共同開発した。今後、大和ハウス工業が販売し、同社が建設する戸建分譲住宅地にも導入する。
2018年の再配達率は16%
国土交通省の資料によれば、2018年に行われた宅配便の再配達は、約6.5億個(再配達率16%)で、目標として掲げていた再配達率13%は達成しなかった。
また、ナスタが2019年に福岡市で行った実証実験では、ユーザーの9割が「宅配ボックスは必要」と回答し、荷物の受け取りで生じるストレスを解消する手段として、宅配ボックスが有効であることを確認した。さらに、「宅配ボックスの鍵を閉めてもらえなかった」「夜間に荷物を取り出す時に、鍵を開けるのが手間だった」など、宅配ボックスに付属している鍵に対する不満がユーザーから多数挙がった。
データに基づき、両社が開発したNext-Dboxと新型D's boxは、スマートフォンの専用アプリと連動させることができるスマートキーを搭載している。実装されたスマートキーは、従来求められた暗証番号の入力による開錠が必要無く、スマートフォンのアプリ上で、2回タッチ操作すれば、開錠でき、利便性と安全性が高い。
また、大型郵便物やメール便が受取り可能な「メール便対応ポスト」を取り付けている。メール便対応ポストは、2017年に発売した門柱一体型宅配ボックス「Qual-Dbox」にも設置され、好評を博した。加えて、収納容量の拡大やデザインのリニューアルなど、ユーザーの幅広い要望に応えられる仕様だ。両製品が備える機能の違いは、Next-Dboxシリーズのみが、顧客がWEB上で表札の書式やレイアウトを自由に作れるという点。
「Next-Dbox」シリーズは、「スリムタイプ」「ワイドタイプ」「オーバータイプ」の3タイプ。スリムタイプとワイドタイプのサイズは、320(幅)×430(奥行き)×1530(高さ)ミリで、箱内寸法は225(幅)×350(奥行き)×440(高さ)ミリ。価格は27万5000円(税込み)で、2020年2月1日に発売しており、色は8色が用意されている。
オーバータイプのサイズは、450(幅)×630(奥行き)×1480(高さ)ミリで、箱内寸法は、370(幅)×365(奥行き)×600(高さ)ミリ。価格は33万円(税込み)で、2020年3月1日に販売を開始している。色は8色をラインアップ。
新型D's boxのサイズは、450(幅)×415(奥行き)×1010(高さ)ミリで、箱内寸法は、370(幅)×365(奥行き)×600(高さ)ミリ。2020年3月1日に発売しており、価格は13万2000円(税込み)で、色は4色を備えている。いずれの製品も設置費は別途必要。
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