新たな遠隔作業支援ソリューションを開発、「V-CUBEコラボレーション」とスマートグラスを連携:製品動向
ブイキューブは、展開する拠点間情報共有システム「V-CUBEコラボレーション」と米RealWear製スマートグラスを連携した遠隔作業支援ソリューションを開発した。
ブイキューブは2020年3月2日、拠点間情報共有システム「V-CUBEコラボレーション」と、米RealWear製スマートグラスを連携した遠隔作業支援ソリューションの提供を開始すると発表した。
フルハーネスに対応したハンズフリーを実現
V-CUBEコラボレーションは、離れた場所にいる作業員同士が資料共有や映像書き込み、写真送信などを介して、コミュニケーションをとれる「建設業向け遠隔現場監督・作業支援システム」として国土交通省新技術情報提供サイト「NETIS」に登録されている。
ブイキューブは、遠隔作業支援ソリューションの開発にあたり、建設・設備関連の企業と現場実証を重ね、RealWear製スマートグラスと完全連携するように、V-CUBE コラボレーションをカスタマイズした。
遠隔作業支援ソリューションは、映像のズーム機能やフラッシュ点灯、現場写真を撮影して本部側に送るなど業務の遂行に必要な性能を実装している。騒音環境下でも遅延なくハンズフリーで作業を進められ、フルハーネスに対応したハンズフリーも実現している。
また、スマートグラスの装着者は音声操作で、遠隔地のスタッフと視界を共有しながら、目視確認や状況把握、確認、検査などが可能。現場のネットワークが狭帯域であってもストレスなく双方向でコミュニケーションが行え、熟練者が現場に足を運ぶことなく、施工管理や監督などの業務や新人のサポートをスムーズに実施できる。さらに、クラウドとオンプレミスにも対応している。
ブイキューブが新ソリューションを開発した理由は、現場を可視化し、遠隔地からも確かめられるようにしたいというニーズが多くの関係会社から同社に寄せられたからだ。加えて、作業ミスを防ぐ多重チェックにおける二人作業の効率化や未熟な作業員の支援、育成なども、現場の見える化で実施したいというニーズも同社に舞い込み、新ソリューション開発の一因となった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「防爆対応スマートグラス」で危険な現場での遠隔地間のグループワーク実現へ
テレワーク事業などを手掛けるブイキューブとウェアラブルを開発する米リアルウェアは、情報通信技術により遠隔地間のグループワークを実現する拠点間情報共有システムと、防爆認証に対応したスマートグラスを連携させた新ソリューションの実験的な提供を開始したと発表した。グループワークの可能性を危険な作業現場にまで、拡大させる。 - 2019年はi-Construction「貫徹」の年、地盤改良工などICT施工の工種拡大など4つの施策
国土交通省は、人手不足や高齢化が進行する建設業の生産性向上を図るために、i-Constructionの活用を推進している。2018年の「深化」から発展させ、2019年は「貫徹」の年と位置付け、新たな4つの取り組みを軸に展開していく。 - パスコの最新ICT測量や請負契約の電子化など、生産性向上につながるセミナー
ヒューマンタッチ総研は、「建設業界のための、ICTを活用した生産性向上と働き方改革セミナー」を開催した。会場では、i-Constructionに対応するために必要な最新のICT測量技術をはじめ、realwearのスマートグラス、建設業でも広がりが期待される電子契約など、さまざまなソリューションの導入事例が紹介された。 - 現場特化のAndroid搭載スマートグラス「RealWear」、日本市場を狙う
スマートグラスに代わる産業用ウェアラブル・コンピュータが、日本市場で本格的に販売展開を開始する。米RealWearの製品は、Android OSを搭載し、各種アプリが使える他、屋外の過酷な建設現場での使用にも耐えるスペックを有している。