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パスコの最新ICT測量や請負契約の電子化など、生産性向上につながるセミナーi-Construction(1/3 ページ)

ヒューマンタッチ総研は、「建設業界のための、ICTを活用した生産性向上と働き方改革セミナー」を開催した。会場では、i-Constructionに対応するために必要な最新のICT測量技術をはじめ、realwearのスマートグラス、建設業でも広がりが期待される電子契約など、さまざまなソリューションの導入事例が紹介された。

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 ヒューマンタッチ総研は2019年11月28日、「建設業界のためのICTを活用した生産性向上セミナー」を東京・新宿区のAP西新宿で開催した。講習会は、「建設業界を魅力ある業界へ ICTを活用した生産性向上と働き方改革」をメインテーマに掲げ、7部で構成。全講座の参加者には、土木施工管理技士の継続学習制度(CPDS)の認定ユニットが付与された。

宇宙、空域、地上、水域の測量をカバーするパスコ


ヒューマンタッチ総研 副所長の高橋良久氏

 冒頭、ヒューマンタッチ総研 副所長の高橋良久氏は「当総研は、『建設業の明るい未来のために』をスローガンとして2015年9月に発足した。以来、建設業界に関わる各種データや業界を超えたさまざまな情報の調査/分析をはじめ、定期的な無料セミナーの開催など業界の明るい未来につながる発信を続けている。今回のセミナーでは、深刻な人材不足の解消と生産性向上を実現するICTに関係する多数の講演を用意した。ぜひ、日々の業務の参考にしていただきたい」とあいさつ。

 続く講演では、測量の国内最大手のパスコから、事業統括本部 新空間情報部 技師長・五十嵐善一氏が講師を務め、ICT施工における最新測量・計測技術を紹介した。


パスコ 事業統括本部 新空間情報部 技師長・五十嵐善一氏

 五十嵐氏は「当社では、人工衛星20基、航空機43機、計測専用車両23台、測量船、地上計測と、宇宙、空域、地上、水域をカバーする計測ツールを保有している。i-Constructionにおける3次元測量は、以前から手掛けており、今では多くの会社に、測量からデータ制作、納品までのトータルでサービスを提供している」と語った。

 施工現場での測量内容と計測方法に関しては、起工測量と岩線測量(ともに10センチ精度)、部分払い用出来高(20センチ精度)で、2019年度からレーザー搭載UAV、GNSSローバ、ノンプリズムトータルステーションが追加され、出来形検査(5センチ精度)でもレーザー搭載UAVが新たに加わったことを説明。それぞれの手法でデータを取得するための国土交通省の要領概要も示された。


施工現場での測量内容と計測方法

 実用化前の新技術としては、ドローン搭載のカメラに専用のプリズムを取り付け、カメラ位置を直接計測できる手法「TSトラッキングシステムのドローン」と、天候に左右されやすいドローンではなく、現況測量にMMSを用いた手法を提案。実証では、「高所設置センサー搭載型MMS」で工事用の車両通行道路と、「着脱式センサー型MMS(不整地対応)」で坂道などの普通車が走行できない不整地を測った。


「高所設置センサー搭載型MMS」と「着脱式センサー型MMS(不整地対応)」を使った出来形管理

両MMSでの計測精度の検証

 TSトラッキングシステムのドローンでは、奥村組施工の「番の州南高架橋」の脚変状調査で試行した。足場組み立て前に、ドローンのカメラで橋脚画像を撮影し、画像解析による診断法で橋脚ひび割れの変状調査を行った。


「TSトラッキングシステムのドローン」

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