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竹中工務店の最新木造・耐火技術を結集した12階建てRC+木造建築が竣工:プロジェクト(2/2 ページ)
竹中工務店は、戦後すぐに植林された人工林が伐採適齢期を迎えている状況を受け、積極的に木造建造物の開発を推進し、耐火や剛性に優れた木製部材や技術の開発にも注力している。
森林グランドサイクルの構築を推進
フラッツ ウッズ 木場は、建築環境総合性能評価システム「CASBEE(Comprehensive Assessment System for Building Environmental Efficiency)」でAランク相当の環境性能を備えるとともに、屋根一体型の太陽光発電設備による創エネと、潜熱回収型給湯器やLED照明の導入により、3階フロアの8戸を対象に「ZEH Ready」認証の取得を目指している。
竹中工務店が、積極的に木造建築に取り組み理由には、戦後すぐに植林された人工林が伐採適齢期に直面していることがある。
現状を踏まえ、竹中工務店では、技術革新とプロジェクトへの木材利用を通じて、国内における森林資源と経済の循環を促している。さらに、林業就業者の減少や国産木材需要の低迷といった社会問題の解決を推進するとともに、提唱する森林資源の循環による地域経済の循環「森林グランドサイクル」の構築で地方創生につながるまちづくりを進めている。
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