アズビルの延べ5000m2小規模ビル向けシンプルBAS、省エネ管理の機能を強化:BAS
アズビルは、ビルディングオートメーションシステムのラインアップのうち、延べ5000平方メートル程度の小規模ビルを対象にしたスマートシリーズで、次世代型の「SmartScreen2」を発売した。新バージョンでは、省エネ管理機能を強化し、小規模なオフィスビルや病院などで、持続可能な社会実現に向けた省エネルギー化を提案し、年間600台以上の販売を目指すという。
アズビルは、小規模建物向けのシンプルなビルディングオートメーションシステム(BAS)「SmartScreen」の後継機として、省エネルギー機能を強化した「SmartScreen2」を2020年1月31日に発売した。
液晶画面を10.4インチに拡大し、視認性や操作感にも配慮
従来機のSmartScreenは、延べ床面積5000平方メートル規模の小規模ビル向けBASとして、1998年の販売開始以降、オフィスビル、病院などに1万台以上が導入された。新型のSmartScreen2は、旧型の性能はそのままに、近年高まっている持続可能な社会を実現するというニーズに応えるべく、小規模な建物でも効率的な省エネが行える機能を強化した後継機となる。
システム構成は、FCUコントローラー、小型リモートI/Oモジュール、フルカラー液晶タッチパネル、遠隔監視PC。液晶タッチパネルは、専用盤タイプ(サイズ300×300ミリ)と、他の機器類も組み込んで設置できる自立盤組み込みタイプ(サイズ203.7×253.5ミリ)の2種類。
液晶画面は、緊急警報表示装置「アナンシエータ」の画面を採用し、各階や各室に配置されている設備の稼働状態が一目で分かる視認性の高いユーザーインタフェースとなっている。また、操作感ではフルカラーのタッチパネルとアイコンのため、空調、照明など、各設備の制御がワンタッチで手軽に行える。
新機能としては、「トレンドグラフ」や「日月年報作成」の機能が備わり、小規模ビルのエネルギー管理や省エネルギーの推進をサポート。トレンドグラフは、室内温度や装置の発停状態などについて、任意のアナログ点/デジタル点/積算点をグラフで表示。日月年報作成は、電力量や温度、湿度などの正時値や増分値を用いて、各種報告書を作成することができる。
SmartScreen2の価格は、従来機と同等の90万円(本体価格・工事費別途)からで、年間600台以上の販売を目標に掲げる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 執務者の体感温度に応じた空調管理、アズビルの「温冷感空調システム」
アズビルは各執務者の体感温度に応じた空調管理が行えるシステム「温冷感空調システム」を開発した。それぞれの執務者が望む室内温度を実現する新システムは、個々の生産性向上や省エネルギー化を後押しすることが期待されている。 - JCVの顔認証やAIの空調最適化など、“コネクティビティ”で実現するスマートビル
アズビルは、BASをコア技術に据えて、その枝葉にAIやIoT、クラウド、ビッグデータなどをつなぎ、顔認証セキュリティやSDGs、エリアごとの空調制御、建物価値の永続的な向上など、これまでにないビルに付加価値をもたらすサービスの開発を進めている。 - 空調・照明制御は“熱”が鍵、アズビルが赤外線アレイセンサーを披露
アズビルは「スマートビルディングEXPO 2017」で、照明・空調制御の高度化に向く赤外線アレイセンサーシステムを披露。照明・空調制御に赤外線が有効な理由とは? - 「暑い」「寒い」をこっそり申告できる、個人に寄り添う空調システム
アズビル、村田製作所、戸田建設は、「暑い」「寒い」といった体感情報を専用のカード型デバイスなどで申告できる空調システムを開発した。室内の気温と申告の内容に応じて、空調を最適に制御できるという。