三井不動産が新ホテルブランドを創設、チェックイン/アウトに顔認証を採用:プロジェクト(3/3 ページ)
三井不動産グループは、これまでホテル・リゾート事業で、「ザ・セレスティンホテルズ」などのハイクラスや「三井ガーデンホテルズ」といったアッパーミドルクラスのブランドを展開してきた。このたび、新しい滞在価値の提供を目指し、新ホテルブランド「sequence」を創設した。
プロジェクタースクリーンを設けた客室
sequence | KYOTO GOJOは、S造地下1階、地上18階建てで、所在地は京都府京都市下京区五条烏丸町409番他。立地は、京都市営地下鉄「五条」駅2番出口から徒歩3分、同「四条」駅6番出口から徒歩5分、阪急電鉄京都線「烏丸」駅23番出口から徒歩7分の場所に位置する。企画プロデュース・レストランの運営をグリフォンが担当し、設計・施工を三井住友建設が手掛けた。
このホテルは、京都の中心部にある烏丸通沿いに建てられ、市内の観光地や京都駅に足を運びやすい。コンセプトは「FLOW」で、人と街と時間が緩やかに流れつながっていく京都の空気を感じられる空間を提供するという。
総客室数は208室で、建物の2〜9階に設けられており、部屋は全5タイプだ。客室のデザインは、京都東山文化の水墨画を連想させるモノトーンを基調にしており、機能性を表す「黒」と休息を表現した「白」で構成されている。バックステージに見立てた洗面エリアには、収納やデスクなども取り付けられており、着替えや洗顔などの身支度(みじたく)からPCワークまで使える仕様になっている。
sequence | KYOTO GOJO最上級の客室「4Beds」は最大4人で泊まれ、40平方メートルを超える部屋には、プロジェクタースクリーンも取り付けており、旅の思い出を録画した映像を家族で視聴するなどに適している。
1階のバーラウンジは、宿泊者以外も利用可能で、バーカウンターとホテルのレセプションをつなげた受付が中央に置かれている。カウンターの周辺には、顧客が気分に合わせて座れるさまざまなイスを配置している。食を通じて文化と人をつなげるコミュニティーイベント「FOOD GATHERING」や酒をテーマにした企画「KIKIZAKE NIGHT」など、季節に合わせて多様な催しを開く予定だ。
sequence | KYOTO GOJOをプロデュースしたグリフォン 代表取締役社長の齊藤貴史氏は、「1階のバーラウンジは21時以降に、泊まっている訪日外国人観光客が、他の宿泊客とコミュニケーションし、会話が弾む場にしていく。スタッフには外国人スタッフも雇い、国外のユーザー同士が交流しやすいようにサポートする」と解説した。
地下1階には、宿舎専用体験型入浴施設「THE BATH」と「THE SAUNA」を有している。THE BATHは大浴槽やホットストーンを用いた岩盤浴を楽しめ、一方、THE SAUNAには、雨や滝をイメージしたエクスペリエンスシャワーとアロマが香る大型サウナを配備している。両施設ともに、光の差し込む洞窟を意識したスペースになっており、男女入れ替え制のため、1回の滞在で両方とも体験可能だ。
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