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付加価値を生む建物改修には何が必要か?丹青社の「ミライザ大阪城」から学ぶ:住宅・ビル・施設 Week 2019(3/3 ページ)
ディスプレイ業大手の丹青社は、「住宅・ビル・施設 Week 2019」の基調講演で、にぎわいや売れる空間づくりには何が必要かを、「JR大阪三越伊勢丹」や「ミライザ大阪城」のリニューアル事例から考察した。
古いもののチャームポイントを生かし、個性ある価値を提供
講演の最後には、今後の空間デザインに対する両氏の考えが紹介された。万井氏は、「どうしても新しいものにはかなわない。建築分野でも、機能面での優位性は新しいものが勝る」。しかし、そのような最新のプロモーションが作れる状態でも、「それ以上の何かがないと、建物そのものの魅力を空間の中に取り込めないまま終わることも多い」との考えを示した。
万井氏は、古いものには現在までに至る時間の積み重ねやストーリーがあると強調する。そうした蓄積のなかから、チャームポイントを見つけ出せば、最新のもの以上に魅力があるものが作れる可能性があるとした。
これに対して釼持氏も、「古いものを壊して、新しいものに置き換えるだけにとどまらない選択肢が大切とし、古いものや人に対する尊厳など、数値や売上だけでは測れない部分を大事にしないと、真に新しいものにはならない」と提言。「既定のマーケティングに基づくデザイン設計だけでは、類型的に個性や特色の無い同じものしかできない」と述べ、新しいことにチャレンジする重要性を説き、締めくくった。
※初出時に登壇者名の異体字で表記に誤りがありました。現在は修正済みです(2020年1月28日21時13分)。
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