空間演出の研究開発・実験拠点「Mk_3」を開設、丹青社:サイン&ディスプレイ
ディスプレイ業大手の丹青社は、空間演出技術を研究・開発する実験施設「港南ラボ マークスリー(Mk_3)」を東京都港区に開設した。施設は会員制で、2018年度内に20社とのパートナーシップ構築を目指すという。
丹青社は2018年5月23日、ICTやVR、ARなどの先端コンテンツを応用した会員制の空間演出技術の研究開発・実験拠点「港南ラボ マークスリー(Mk_3)」を東京都港区に開設した。
空間演出技術の研究・実証・共創の場
名称のMk_3は、「改良版」を示す「マークツー」にヒントを得て、さらに次世代に向けた新たな価値を生み出す場という意味を込めたという。
Mk_3は、「空間×技術(空間と技術の相乗)」をテーマに掲げ、丹青社内の「クロスメディアインキュベートセンター(以下、CMI センター)」をはじめ、インタラクティブ技術、映像・音響技術などの分野で先端的な技術・コンテンツを持つ、企業やクリエイターとの共創の場となる。
空間演出や空間コミュニケーションに関する研究・開発、テクノロジーを最適化する実験・実証を重ねていき、場を利用するエンドユーザーおよび事業者に、より新しく、質の高い体験を得られる空間を提供していく。
Mk_3の統括責任者 菅野敦夫氏は、「空間づくりのプロフェッショナルである丹青社が、こころを動かす空間の価値を高め続けるために設置した、空間とかけあわせる先端コンテンツを応用した演出技術分野の研究開発・実証拠点」と説明。
今後の展開については、「Mk_3において、さらに空間の可能性を追求し、空間の価値を向上させるため、先進的な技術・コンテンツを持つパートナーとともに、空間演出技術の研究・実証・共創を進めていく。2018年度は20社とのパートナーシップ構築を目標に、現在募集・手続きを進めている」と話す。
施設のデザインコンセプトは「Match, Mismatch, Unmatch」。人と人、技術と技術、人と技術の出会いから空間に新たな価値創出を促す、さまざまな素材やテイストの異なる家具を組み合わせた空間で構成。さまざまな設備・機材を備えた5つのエリアをゆるやかにつなげ、使う人、使い方によって変化するフレキシブルな場を整備した。
同社はこれまで、空間演出専門チーム「CMI センター」の創設や、最新の映像演出に特化した技術を保有するアシュラスコープインスタレーションとの業務提携を行うなど、演出技術を用いた空間の付加価値向上を強化してきた。新拠点では、先端コンテンツを応用した演出技術におけるコミュニティーの構築、空間演出に関わるアイデア・テクノロジーの研究開発の他、セミナーやイベントを通して、空間の新たな可能性を探る。
Mk_3の所在地は東京都港区港南3-4-27。規模は300m2(平方メートル)で、通常時は50人、イベント時には約80人までの利用が想定されている。利用には会員登録が必要。利用時間は平日午前9時〜午後5時45分。
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