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建設業の月給は全産業平均を抜き「42.4万円」に、労働時間は7.8時間長い【勤労統計】建設業の人材動向レポート(17)(2/2 ページ)

本連載では、ヒューマンタッチ総研が独自に調査した建設業における人材動向をさまざまな観点からレポートしている。今回は、建設業の1人あたり月平均給与と1人あたり月労働時間について分析している。

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■建設業の総実労働時間は、全産業平均よりも長く、改善も進まず

 次に建設業の1人あたり月間の総実労働時間※3の推移を製造業及び全産業平均と比較してみると図表3となる。

 建設業の1人あたり月間総実労働時間は、2010年が174.4時間、2018年は175.3時間となっており、多少の増減はあるが、ほぼ横ばいで推移している。製造業は2018年で170.8時間、全産業平均は同167.5時間であり、建設業の総実労働時間は製造業よりも月あたり4.5時間(年間54時間)、全産業平均よりも同7.8時間(年間93.6時間)長くなっている。

※3 総実労働時間とは所定内労働時間と所定外労働時間の合計


【図表3 1人あたり月間総実労働時間の推移】 出典:厚生労働省「毎月勤労統計調査」より作成

■まとめ

 厚生労働省の「毎月勤労統計調査」から下記の4点が分かった。

1.建設業の1人あたり月間平均現金給与総額は増加傾向が続き、2018年には全産業平均を上回り製造業に迫っている。

2.常用雇用者数1000人以上の企業の1人あたり月間平均現金給与総額が圧倒的に高く、増加率も高い。

3.建設業の1人あたり月間平均現金給与総額の増加をけん引しているのは、比較的規模の大きい企業である。

4.建設業の総実労働時間は製造業、全産業平均よりも長く、改善もあまり進んでいない。

著者Profile

ヒューマンタッチ総研(所長:高本和幸)

ヒューマンタッチ総研は、ヒューマンホールディングスの事業子会社で、人材紹介事業を行うヒューマンタッチが運営する建設業界に特化した人材動向/市場動向/未来予測などの調査・分析を行うシンクタンク。独自調査レポートやマンスリーレポート、建設ICTの最新ソリューションを紹介するセミナーなど、建設業界に関わるさまざまな情報発信を行っている。

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