全長330m2・延べ床面積4万6000m2の大規模低層複合施設が渋谷に誕生:プロジェクト(2/2 ページ)
渋谷区と三井不動産は、宮下公園およびその周辺の整備を進めている。2020年4月には再開発が完了し、延べ床面積が4万6000平方メートル、全長330平方メートルの大規模低層複合施設が誕生する。
ボルダリングウォールやスケート場を完備
渋谷区は、三井不動産をパートナーとするPPP(パブリックプライベートパートナーシップ)事業として、MIYASHITA PARKの開発を推進してきた。MIYASHITA PARKは、2004 年の都市公園法改正に基づき制度化された「立体都市公園制度」を渋谷区内で初めて活用した事業だという。1966年に東京初の屋上公園として設置された宮下公園に、バリアフリー動線の確保や耐震性の強化などを行い、“広域利用公園”として再整備している。
MIYASHITA PARKでは、南北2つの街区に分かれていた宮下公園を道路とその上空も含めて公園として一体化し約1ヘクタールのフルフラットでバリアフリーな多機能空間として再整備する。公園の南街区には、従前より区民や来街者に親しまれてきたスケート場やボルダリングウォールに加え、サンドコート仕様の多目的運動施設を新設し、来場者がスポーツを楽しみ、交流できる場を提供。一方、北街区にはさまざまなイベントを開ける約1000平方メートルの芝生広場を設ける。
渋谷区は、開園後の運営管理については指定管理者制度を活用し、三井不動産と西武造園で構成される宮下公園パートナーズを2019年12月に指定管理者に選定した。指定管理者による、緑地や各設備の維持管理、イベントの企画、誘致といったトータルマネジメントで、安全で魅力的な公園を醸成していく。
さらに、MIYASHITA PARKが渋谷駅周辺や原宿、青山、表参道、国立代々木競技場をつなぐ結節点にある利点を生かすという。景観を向上させるために進められている現渋谷川遊歩道部分の整備や神宮前六丁目交差点への横断歩道の新設などで、新たな歩行者ネットワークを整えるとともに、さまざまなイベントを開催することで、多様な人が交流する文化発信拠点の形成を目指す。
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