調査リポート
建設業の「求人」が増加するも「求職者」は減少、需給ギャップが拡大:産業動向(2/2 ページ)
ヒューマンタッチ総研は、国内における建設業の人材市場動向をまとめた2019年12月分のマンスリーレポートを公表した。今回のトピックスでは、建設業に特化した人材関連のさまざまな情報や最新の雇用関連データも紹介している。
就業者数は494万人で5カ月連続減
雇用関連の月次データでは、2019年10月の建設業就業者数は494万人(前年同月比99.4%)と5カ月連続で減少した。公共職業安定所(ハローワーク)の新規求人数は、7万7093人(前年同月比102.9%)と2カ月連続の増加。
建築・土木・測量技術者(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月比0.53ポイント上昇して7.03倍となった。有効求人倍率は53カ月連続で前年同月を上回っており、人手不足の状況は長期化している。
一方で、建設・採掘の職業(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月比0.55ポイントアップし、5.92倍となった。54カ月連続で前年同月増で、建設技能工についても、依然として厳しい人手不足の状況は変わらない。
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