建設業の「求人」が増加するも「求職者」は減少、需給ギャップが拡大:産業動向(1/2 ページ)
ヒューマンタッチ総研は、国内における建設業の人材市場動向をまとめた2019年12月分のマンスリーレポートを公表した。今回のトピックスでは、建設業に特化した人材関連のさまざまな情報や最新の雇用関連データも紹介している。
ヒューマンタッチが運営するヒューマンタッチ総研は、国内における建設業の人材市場動向をまとめたマンスリーレポート「ヒューマンタッチ総研〜Monthly Report 2019年12月」をリリースした。
今回は、2019年10月までの建設技術者の雇用動向に関するデータもまとめている。
■建設技術者の有効求人倍率は全ての月で前年同月を上回る
2019年1〜10月までの公共職業安定所(ハローワーク)における建設技術者の有効求人倍率の推移を前年と比較してみると、直近の10月は前年同月より0.53ポイント高い7.03倍となるなど、全ての月で前年同月を上回っており、建設技術者を採用することが前年以上に困難な状況が続いている(図表1)。
有効求人倍率の先行指標となる新規求人倍率は、10月で前年同月と比べ0.86ポイント高い9.95倍。2019年平均の有効求人倍率は、過去最高を記録した2018年の6.18倍を超える可能性が高いと考えられている。
■有効求人数が増加するも有効求職者数は減少、人材需給ギャップの拡大に拍車
次に、建設技術者の有効求人数と有効求職者数の対前年増減率の推移をみると、直近の10 月は有効求人数1.9%と増加をしているものの、有効求職者数は5.6%減少するなど、全ての月で有効求人数は前年を上回り、有効求職者数は前年を下回っている(図表2)。
好調に推移する建設投資を背景に、人材需要が増加するなか、建設技術者として働きたい求職者が減少することで人材の需給ギャップの拡大に拍車がかかっている状況であり、新規求職者の掘り起こしが大きな課題となることが見込まれる。
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