三井不動産リアルティ、クラウドサイン活用の電子契約サービスを運用開始
三井不動産リアルティが個人間の普通賃貸借契約に電子契約サービスを導入。システムは弁護士ドットコムが提供する「クラウドサイン」を利用する。
三井不動産リアルティは2019年10月、個人の貸主・借主が締結する普通賃貸借契約に電子契約サービスを導入することを明らかにした。同サービスのシステムは、LIFULLを通じて弁護士ドットコムが提供する「クラウドサイン」を利用する。
クラウドサインは、契約書に欠かせない「紙と印鑑」を「クラウド」に置き換えるWeb完結型クラウド契約サービス。契約作業がPCやスマホ上で完結するため、契約締結までの時間的・経済的コストを大幅に削減できるほか、契約書をクラウド上で一元管理することで、契約過程の透明性が向上し、契約内容の抜けや漏れも予防できる。
クラウドサインを利用できるユーザーは、三井不動産リアルティで普通賃貸借契約を締結する個人の当事者のみ。ユーザーは同社運営の「賃貸ご契約者様ページ」に利用登録後、ID・PWを使ってログイン。クラウドサインから送信されるPDF形式の契約書を確認し、必要事項を入力する。貸主・借主双方が契約内容の同意ボタンをクリックした時点で契約締結となり、弁護士ドットコムによる電子署名が付記された後、当事者双方にメールで配信される。電子契約書は契約終了まで賃貸ご契約者様ページ上で自由に確認できる。
従来の紙を使用する賃貸借契約手続では、契約書の作成から保存などのコストがかかっていたが、クラウドサインの導入により、契約書のやりとりにかかる期間が約2週間から最短1日に短縮するなど、コストの大幅カットが見込める。また全ての契約情報をWeb上で管理できるので、契約内容や顧客情報の確認から契約の更新および解約手続まで利便性が一気に向上する。
今後は本サービスを更新契約や管理委託契約など不動産賃貸取引全般に応用していく予定だ。
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