「須磨海浜公園再整備」で優先交渉権者にサンケイビルや竹中工務店ら、初期投資370億円:プロジェクト
サンケイビル、グランビスタホテル&リゾート、三菱倉庫、JR西日本不動産開発、竹中工務店、阪神電気鉄道、芙蓉総合リースは、神戸市の民間活力を用いた「須磨海浜水族園・海浜公園」の再整備事業の公募で優先交渉権者に選ばれた。提案内容によると、初期投資で370億円を投じて水族園と海浜公園の一体開発を行い、年間にして323億円の経済波及効果を見込む。
神戸市が公募する「須磨海浜水族園・海浜公園再整備事業」で、サンケイビルを代表構成員とするグループが優先交渉権者に選定された。構成企業は、サンケイビル、グランビスタホテル&リゾート、三菱倉庫、JR西日本不動産開発、竹中工務店、阪神電気鉄道、芙蓉総合リースの7社。協力者には浅井謙建築研究所、阪神園芸、E-DESIGNが名を連ねる。
2024年3月末に水族園と宿泊施設などグランドオープン
整備事業は、開園から30年以上が経過して老朽化が進む須磨海浜水族園の建て替えや新たな都市公園の在り方が問われていることを踏まえ、須磨海浜水族園・海浜公園を「Park-PFI制度」を用い民間活力によって、水族園及び海浜公園を一体的に再整備する。
優先交渉権者のグループの提案では、地域コミュニティーと観光客が交流する「つながる」海浜リゾートパークの実現をテーマに掲げ、神戸市民に愛される公園の利便性・快適性を高める「コミュニティー・パーク」と、観光客誘致につながる「デスティネーションリゾート」の創出を目指す。
具体的なプランは、中核となる水族園(延べ床面積2万2271平方メートル)は、オルカ(シャチ)スタディアム、イルカスタディアム、アクアライブの3棟で構成。他に、海への旅をいざなう7階建て価値体験型ホテル(同7312平方メートル)、歴史ある松林を保全・活用・育成した「須磨海浜公園」(同4万8100平方メートル)、子育て支援やキャンプ体験レストラン、レストラン/カフェの3棟から成る賑(にぎ)わい施設(同2012平方メートル)、合計1110台が収容可能な駐車場を新設する。
参画企業以外にも、フジサンケイグループや地元企業との連携も見据え、安定的な施設運営を行っていく。また、環境配慮型システムも導入し、CO2排出量の削減やライフサイクルコストの縮減も図っていくという。
開発区域は、兵庫県神戸市須磨区若宮町一丁目と須磨浦通一丁目の約10万1900平方メートル(公園全体は約13万9000平方メートル)。
今後のスケジュールは、2019年10月に基本協定締結を交わし、2021年10月に着工。2023年5月には駐車場、同年9月には賑(にぎ)わい施設と園地の供用を開始して、2024年3月末をめどに水族館と宿泊施設を含めたグランドオープンを予定している。
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