三井不動産、中之島三井ビルディングがリニューアルオープン:スマートビル
三井不動産は中之島三井ビルディングにおいて完工以来初の大規模リニューアルを実施。入居テナント向けのダイニング「CUIMOTTE(クイモッテ)」を中心とした新しい共用スペースをオープンすると発表した。
三井不動産は2019年8月29日、入居テナント向けのダイニング「CUIMOTTE(クイモッテ)」を中心とした新しい共用スペースを同年9月2日にオープンすると発表した。これからのオフィスビルのあり方や新しい働き方の実現に貢献するために、中之島三井ビルディングにおいて2002年の完工以来、初めての大規模なリニューアルとなる。
今回のリニューアルでは、ビルを「大型客船」に、入居テナントを「クルー」に見立て、同じ船に乗り込んだ旅の「なかま」として、共に航海していくことをイメージした。入居テナント・オフィスワーカー同士の「つながり」をコンセプトに、さまざまなアイデアやイノベーションが生まれることを期待し、4階ダイニングを全面刷新、1/2階の共用部分も商談スペースや休憩機能を付加した。飲食機能と、多様な働き方をサポートする場を1つの空間に混ぜ合わせることで、豊かなワークスタイルの実現と新しいオフィスビルの姿を目指したという。
ダイニングスペース「CUIMOTTE」はランチを中心とした飲食シーンだけでなく、約2000冊常備のライブラリーやカフェ&バーカウンター、各所にコンセントやモニターを配備し、Wi-Fi環境も整えワークスペースとしての機能を充実した。会議室や集中ブースも含め全440席だ。また、「コンシェルジュ」を常駐で配備し、イベントや会議室予約から入居テナント・オフィスワーカー同士のビジネスマッチングや同じ趣味をもつ仲間同士をつなぐサポートする。
同社では、グループ長期経営方針「VISION 2025」を掲げ、「テクノロジーを活用し、不動産業そのものをイノベーション」を全社の重要施策の1つとして位置付け、テクノロジーを活用したさらなる事業革新を進めている。とりわけ近年、社会的に働き方の多様化が求められている中、誰もが自分のカラーを生かして働けるよう、「COLORFUL WORK PROJECT」をスローガンにさまざまな取り組みを行う。
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