埼玉県内で最大級の先進的物流施設「S・LOGI(エス・ロジ)新座」稼働:AI
清水建設は、大規模物流施設「S・LOGi(エス・ロジ)新座」がまもなく完工し、主要施設であるマルチテナント型テナント「S・LOGI新座West」においてテナントの入居を開始すると発表した。
清水建設は2019年8月23日、埼玉県新座市に、約400億円を投じて開発する大規模物流施設「S・LOGi(エス・ロジ)新座」が完工し、同年9月1日から、主要施設であるマルチテナント型テナント「S・LOGI新座West」の入居を開始すると発表した。2020年1月には専用倉庫型の物流施設となる「S・LOGI新座East1」が完工、「S・LOGI新座East2 」においては年度内にも着工する見込みだ。
建設地は、新座都市計画事業大和田二・三丁目地区土地区画整理事業区域内に位置し、都心からわずか25キロメートルで、首都圏向けの物流施設として最適な立地だ。施設面では、幅広いテナントニーズに対応した倉庫空間の有効高さや床耐荷重、BCP(事業継続計画)対応設備、アメニティ空間などを備えている。
S・LOGI新座は、優れた施設仕様に加え、同社開発のAI技術を実装しているのが特徴だ。BCP対応の「早期火災検知システム」では、ガスセンサー、炎センサー、煙を検知するレーザーセンサーから得られる各種情報をAIによって総合的に分析した上で、誤検知を排除し高い精度で火災を早期に検知する。火災検知までの時間は火種の発生から約10分で、水バケツで消火できる程度で収まる。同システムを通常の火災報知機と併用すると火災安全性が格段に高まるという。
また、「車両管理・誘導システム」はAIが駐車場の監視カメラの画像を解析し、駐車場の空き状況や日々の混雑予想時間帯をポータルサイトから情報提供する。システムが提供する情報を基に各テナントが車両手配を行うことで、施設内への入場や駐車場の空き待ちなどの混雑緩和が期待される。
S・LOGI新座Westでは、屋根上のスペースを利用した太陽光発電事業も実施する。太陽光パネル(1万4187平方メートル)で約2000キロワットを発電し、売電する。震災などの停電時には施設のBCP電源として太陽光発電と施設の非常用発電機の連係運転を図り、最大100キロワットを施設に送電する。
清水建設は、今後も千葉県市川市や茨城県猿島郡五霞町において、同じく先進的な大規模物流施設の開発に取り組む予定だという。
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