AIをはじめ、AR・VR・VTuberなどの事業を手掛けるアイデアクラウドは、前田建設工業が運営する個人・法人・公的機関による「知のネットワーク」を備えた茨城県取手市の価値創造のラボラトリー「ICI総合センター」のインキュベーションセンターで、課題が見えるAIチャットボット「mieru」を利用したAI分野での共創をスタートさせた。
AIで会話を分析し、業務上の課題を見える化
この共創では、ICI総合センターのインキュベーションセンターで、さまざまな業務を通じてmieruを活用し、業務上の課題を抽出していく。見つけ出した課題は、センターの運営にフィードバックして、より良い方法へと改善できるかの実証実験を行い、将来的には他業種への展開や社会実装に向けて取り組む。
今回、導入するmieruは、原因が分からない潜在的な課題をみつけ出すチャットボット。チャットボット上での会話ログを蓄積し、データを分析することで企業内における課題を抽出する。
具体的には、業務に関するQ&Aに24時間いつでも自動で応えるチャットボット機能にプラスして、どんなワードの質問がどのタイミングで、どんな人から来たかなどのログデータをアナリティクスで解析して、課題を可視化する。これにより、社内面談では出てこないキーワードやアンケートでは見つからない問題点が浮かび上がり、働き方などの社内改革をはじめ、商品開発、サービスの改善など多岐に活用することができるという。
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