建物まるごと研修素材「東急コミュニティー技術研修センター」本格稼働:プロジェクト
東急コミュニティーが、東京都目黒区上目黒に「東急コミュニティー技術研修センターNOTIA」を新設。従業員の技術力や提案力を高め、マンションやビルなどの資産価値向上につなげていく。
東急コミュニティーは2019年5月29日、東京都目黒区上目黒に「東急コミュニティー技術研修センターNOTIA」を新設した。従業員の技術力や提案力を高め、マンションやビルなどの資産価値向上につなげていく。
「NOTIA」は敷地面積842平方メートル、延床面積2440平方メートル、鉄筋コンクリート造鉄骨造併用構造および地下1階地上5階建て。「建物そのものが研修素材」がコンセプトの同施設は、本物の現場と同じ環境で従業員が見て、触って、学べる施設として、地下1階から4階までのフロアが設けられている。また東京都内のオフィスビルとして初の「Nearly ZEB」認証(基準値から正味75%の省エネルギーを達成)を取得済み。最先端の省エネルギー技術により省エネ実績の蓄積・検証を重ねている。
ライブラリーコーナーや共有スペースのある地下1階は、座学から実技研修、プレゼンテーションにも使える空間だ。大型スクリーンやICT機器を完備し、参加型の学習スタイルで人材育成を加速することを目的としている。2階と3階は実物の設備実習ができるフロアだ。消化ホースを使った放水体験や温熱制御設備の調整など、実際に連動する各設備を使い、これまで現場でしか経験できなかったことを研修としてリアルに再現できる。コミュニケーションスペースを設けた4階は学び・交流の空間。無線投影システムや電子黒板を完備し、お互いに教え合って知識を共有する、グループで課題解決するなど、協調学習の場として活用できる。アクティブラーニングスペースとして用途に合わせて空間を変化させることも可能だ。
「これまでビル管理には適切なメンテナンスが不可欠という考えのもと、点検や診断、工事を行う技術員約1600人を抱え、技術力向上に注力してきた。本施設は時代のニーズに合わせて建て替えを行ったが、今後も研修や設備、人材育成の充実を目指したい」(同社)
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