スタジアム管理にドローン活用、自動航行で目視点検を効率化:FM
不動産管理の東急コミュニティーは、施設管理業務にドローンを導入する。まず静岡県袋井市の競技場の管理に導入する計画で、従来作業員が目視で行っていた高所の点検などに活用し、業務効率と安全性の向上を図る計画だ。
ドローン(UAV)土木測量の大手テラドローン(東京都渋谷区)と、総合不動産管理会社の東急コミュニティー(東京都世田谷区)は、静岡県袋井市の小笠山総合運動公園内にある「エコパスタジアム」の管理業務に、自動航行ドローンを活用した空撮システムを導入すると発表した。業務品質の向上と効率化を図る狙いだ。
エコパスタジアム(収容人数約5万人)は2002年にサッカー「FIFAワールドカップ」の会場としても利用された静岡県下最大の競技場。東急コミュニティーは指定管理者の静岡県サッカー協会グループの構成企業で、2011年から施設の管理業務を担っている(図1)。
これまで同スタジアムの屋根部分の点検目視業務は作業員が実施していたが、長時間を費やし、危険を伴っていた。そのため、自動運行ドローンを導入し、事前に運行管理システムで指定した屋根部分をカメラで撮影して点検業務を行えるようにする。これにより今までよりも広範囲を詳細に点検することが可能となる他、安全面や効率性も向上するメリットがあるとしている。
さらに、専門の作業員が長時間をかけて実施していた屋根幕の「穿孔(穴)」チェックについてもカメラで撮影し、状態を判定することも検討している。従来より短時間で正確なデータを取得することで、さらなる管理業務の効率化が図れる見込みだ(図2)。
テラドローンは、ドローンを使ってレーザー・写真測量を行い、3次元図面を短時間で作成するといった土量管理、工事の進捗管理向けのサービスを展開。大手ゼネコンや建機メーカーからの受注を含め、ドローンによる土木測量を200回以上行った実績があるという。両社は今後さらに実績を積み上げ、ドローンのさらなる活用策を探るとともに、測量品質の向上などにも取り組む方針だ。
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