工場もウェルビーイングに パナソニックEWが奈良工場の改修事例を初公開:ワークプレース(2/2 ページ)
パナソニック エレクトリックワークスは、照明や空調、電気設備などの技術とWELL認証の知見を融合させた「Well-Being事業」を製造現場のオフィスに初展開し、奈良工場を改修した。今後は、製造分野の人手不足や人的資本経営の課題に対し、五感に訴える空間エンジニアリングで応え、2030年に約100億円規模の事業に成長させる。
WELL認証取得支援サービスは、事前調査から実現可能性の評価、計画立案や提案、申請支援、更新支援まで、一連のプロセスをサポート。英語での認証機関とのやり取りもフォローアップするため、ユーザーに安心感も提供する。
Wellエンジニアリングは、WELL認証の考え方やエビデンスを基軸に、ウェルビーイングな空間づくりを一気通貫で支援する。WELL認証取得支援サービスはコンサルティングだが、Wellエンジニアリングはコンサルティングとエンジニアリングの両方を提供する。
パナソニックEWが提供するWellエンジニアリングは、光、音、温度などで豊富なノウハウを活用して、“五感に響く空間構築”を特徴としている。さらに、設計や施工に関する膨大な実績も強みとなっている。国際基準のWELL認証の基準に準じ、膨大な実績から得たエビデンスに基づく提案ができることに加え、現地で最適な空間を構築できる力も、他社との差別化ポイントとなっている。
製造現場の課題を解決するショールーム「奈良工場」の事例と未来への展望
パナソニックEWのWell-Being事業で現在注目を集めるのが、「製造現場(工場オフィス)」への展開だ。奈良工場の改修例は、製造業でのウェルビーイング環境の導入事例を紹介するショールームとしての役割も果たす。
奈良工場には、「部門を超えた交流を増やしたい」「集中とリフレッシュをうまく切り替えたい」という要望があった。そこで、ワークショップを実施し、目指す働き方やオフィスのコンセプトを練り上げた。
ワークショップを通じて策定したのが、「Co-Creation GYM」のコンセプトだ。原氏は、「ジムのように継続して通いたくなり、変化を楽しみながら共創できる場所」と説明した。
近年、オフィスではフリーアドレスが一般化しているが、奈良工場ではCADやハンダ付け作業などの業務特性に応じた固定席を今でもあえて維持している。その一方、陸上トラックを思わせるデザインの動線を設け、自然と体を動かしたくなる空間を創出した。
コンセプトは「Co-Creation GYM」。中央の動線には、陸上トラックを思わせるデザインを採用。また、マグネットエリアやコミュニケーション空間の配置、緑視率の向上、環境音の導入など、五感に配慮した設計を施している
原氏は今後の展望について、創業者の松下幸之助氏の「水道哲学」を受け継ぎ、「Well-Beingを全ての人の当たり前にする『Well-Beingの水道哲学』を目指す」と力強く語った。目標に向け、現場の課題を熟知するメーカーとしての強みを生かし、「日本の製造現場をWell-Beingに!」という取り組みを推進する考えだ。
もちろん、パナソニックEWのWell-Being事業は国内の製造現場に特化したものではない。将来はアジアなどのグローバルを見据え、より幅広い環境へ展開する。
説明の最後に、原氏はWELL認証取得支援サービスとWellエンジニアリングを軸に、2030年に約100億円規模の事業規模への成長を目指すとの展望を示した。
奈良工場に実装したWell-Being空間
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