スマホのLiDARで吹付け断熱材の凹凸を可視化する「でこぼこスキャン」開発、奥村組とイクシス
奥村組とイクシスは、iPhone ProなどLiDARスキャナーを搭載した端末を使用し、吹付け断熱材の表面の凹凸を可視化するシステム「でこぼこスキャン」を共同開発した。
奥村組とイクシスは2026年10月13日、吹付け断熱材の表面の凹凸を可視化するシステム「でこぼこスキャン」を共同開発したと発表した。厚さ不足のおそれがある箇所を現地で面的に把握することで、検査業務の効率化と施工品質の向上を図る。
でこぼこスキャンは、iPhone ProなどLiDARスキャナーを搭載した対応端末を使用し、天井や壁に吹き付けた断熱材の表面形状を計測するアプリケーション。計測した凹凸をヒートマップや等高線図で表示する。対象面を正面からスキャンし、凹凸を平均的に処理した仮想の基準面に基づいて断熱材表面の凹凸をモニター上に表示させることで、吹付け厚さの過不足を定量的に確認できる。
操作時はスキャンボタンを押して断熱材表面の形状を計測した後、スキャン範囲内の2点を指定して基準面を設定する。計測範囲が広い場合は複数回スキャンし、建具などが含まれる場合は除外区間を設定する。最後に凹凸検知ボタンを押すと、基準面に対する凹凸を評価できる。
現場発泡ウレタンは、建物の断熱性能を確保するために所定の厚さで吹き付ける必要がある。一方、吹付け後に膨張するため、厚さが増すほど均一な仕上がりを確保しにくい。特に入隅部や配管を通すスリーブ周辺、建具まわりなど複雑な形状の箇所では厚さにばらつきが生じやすく、施工には高い技術が求められる。
従来は断熱材に確認ピンを刺し、厚さを測定する点検査が一般的だが、測定箇所によっては局所的な厚さ不足を見逃すおそれがあり、複雑な形状の箇所では検査点数が増えて作業に時間を要していた。
でこぼこスキャンでは、LiDARによって取得した表面形状を面的に評価するため、厚さ不足が疑われる箇所を迅速に把握できる。検査時間の短縮に加え、手戻り作業の削減も期待できる。
奥村組とイクシスは今後もシステムの検証と改良を継続し、断熱材吹付け工事における施工品質と生産性の向上を目指す。
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