秋葉原に9階建て木造ハイブリッドオフィスが完成 サンケイビル:木造/木質化
サンケイビル初の木造中高層オフィスビル「KiGi AKIHABARA」が開業した。木造とS造を組み合わせた9階建てのハイブリッド構造オフィスで、木を構造材、耐火被覆材、耐震部材として活用する複数の技術を採用している。
サンケイビルは2026年7月22日、東京都千代田区に、自社初の木造中高層オフィスビル「KiGi AKIHABARA」を開業すると発表した。木造とS造を組み合わせた9階建てのハイブリッド構造で、建物中央のコアをS造、外周部を木造フレームとすることで、中高層建築に求められる性能と木材利用を両立した。
同規模のS造と比較して、約19%相当する約59.1トンの鉄を木材に置き換え、建設時CO2排出量を約112.3トン削減した。
KiGi AKIHABARAは、東京メトロ日比谷線「秋葉原」駅/都営新宿線「岩本町」駅/JR総武線「浅草橋」駅から徒歩6分の場所に位置する。敷地面積は169.27平方メートル、延べ床面積は1072.04平方メートル。設計は熊谷組一級建築士事務所、施工は熊谷組と住友林業が手掛けた。
都市部の中高層オフィスでの木材活用を実現するため、複数の木技術を組み合わせて設計した。耐火被覆には熊谷組の木質耐火部材「環境配慮型λ-WOODII(ラムダウッド ツー)」と木材を耐火被覆として利用する鉄骨部材「ドレスウッド」を、耐震部材として熊谷組と住友林業が共同開発した「KS木質座屈拘束ブレース」を採用した。
木質耐火部材や木材を用いた構造部材を空間で感じられる要素として可視化するなど、意匠と構造を一体的に設計している。内装の木質化に加え、共用部やラウンジには木製家具を配置し、利用者の交流や滞在を促す空間とした。開業後も、木や森に関わる活動や情報発信を継続していく。
環境配慮の観点では、木造建築技術や電炉鋼材の採用により、CO2排出量を設計時の躯体検討で約19%削減。既存杭の活用や、旧建物解体時に発生した金属スクラップを再利用する「鉄のクローズドループ」などの資源循環にも取り組んだ。運用段階では自社で開発した物流倉庫屋上の太陽光発電所由来の環境価値を活用し、使用電力を実質100%再生エネルギーで賄う。
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