建設DXの標準基盤となるクラウド×AIのデジタルツイン、福井コンピュータが開発着手:デジタルルイン
福井コンピュータが、クラウドとAIを活用したデジタルツイン基盤による新システム開発に2026年度内のファーストリリースを目指して着手した。大容量3DデータをURL一つで共有し、2D図面からの3D化もAIが支援する。
福井コンピュータは2026年6月16日、クラウドとAIを最大限に活用した「デジタルツインサービス」を核とする新システムの開発に着手したと発表した。これまでPC上のローカル処理に依存しがちだった現場の3Dデータをクラウド上に解き放ち、建設DXの標準プラットフォームを目指す。
デジタルツイン上のAIが「職人技」を代替し、手作業を駆逐
デジタルツインサービスは、現実の工事現場を仮想空間(クラウド)上に高精度に再現し、手軽さに共有できる。ドローンや360度カメラで撮影した写真や動画から、点群や3D化の新技術「3D Gaussian Splatting(3DGS)」のデータをクラウド上で容易に生成する。
これまで、大容量の3Dデータを扱うには現場事務所や本社に据え置かれたハイスペックな専用PCが不可欠だった。新基盤では、全てのデータをクラウド上に集約し、「URLを一つ送るだけ」で関係者全員への共有が完了する。Webブラウザさえあればスマートフォンやタブレットからでもアクセスし、遠隔地から現場の寸法を計測したり、注釈を書き込んだりすることが可能だ。現場と発注者間のタイムラグが消滅し、意思決定のスピードは劇的に向上する。
さらにデジタルツイン上では、建設特化型AIを活用できる。建設現場のBIM/CIMモデルの作成や点群データの編集は、専門の技術者が行う属人化した領域だった。新システムでは、AIを活用した点群編集機能や2Dの紙図面から3Dモデルを自動生成するアシスト機能などを実装する予定だ。技術者は単純作業から解放され、より高度な判断を要する業務に集中できるようになる。
福井コンピュータは、自社製品の中だけで完結させるのではなく、API(外部ソフトウェアとの連携口)を公開し、パートナー企業が提供するxR(クロスリアリティー)デバイスや最先端の3Dスキャン技術ともシームレスに連携する。仮想空間と現実を融合させた新しい働き方を提案し、自社製品の枠を超えた拡張性の高さが強みだ。
2024年4月に国土交通省が発表した「i-Construction 2.0」では、2040年までに現場の省人化を3割進めるという高い目標を掲げる。今回発表されたデジタルツインサービスは、段階的な市場投入を計画し、クラウドプラットフォーム、現「TREND-POINT」の次世代点群システム、「TREND-CORE」に代わる3DCADシステムの3種類から成るファーストリリースは2026年度内を予定している。
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