点群や2D図面からBIM/CIMモデルを数分で自動生成するクラウドサービス、DataLabs:CIM
DataLabsは、点群データまたは2DCAD図面からIFC形式のBIM/CIMモデルを数分で自動生成できるクラウドサービス「Framy」を開発した。
DataLabsは2026年5月29日、点群データまたは2DCAD図面をクラウドにアップロードして簡易な指示を与えることで、IFC形式のBIM/CIMモデルを数分で自動生成するクラウドサービス「Framy」を開発したと発表した。
Framyの自動モデリング技術は、国土交通省の「中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR)」における「デジタルツインを活用した公共構造物の維持管理手法の技術開発・実証」に採択された研究開発成果を基盤としている。加えて、大手鉄道事業者などインフラオーナーとの精度検証を通じ、鉄道高架橋や橋梁(きょうりょう)で実用性を確認してきた。
Framyは、高性能PCや専用ソフト不要で、点群と2D図面の両方からモデルを自動生成できるクラウドサービス。IFC形式での構造物BIMに加え、国土交通省標準のJ-LandXML1.2形式による道路線形/地形面/横断面のモデル化にも対応。構造物や地形、土工情報を1つの3D空間で統合管理し、3D納品物の作成に加え、設計変更時の土量自動再計算、構造物と地形を一体管理する維持管理用デジタルツイン構築など、土木プロジェクトのライフサイクル全体を3Dデータで支援する。
各事業者の図面や点群データをLandXML/IFC形式に変換する「3D納品物の自動生成工場」として、インフラ業界を横断的にサポートするデータ変換基盤構築を目指す。
また、国土交通省が推進する「2Dと3Dの整合確認」へ対応するため、自動生成したBIM/CIMモデルと元の2D図面との差分を自動検出し、リスト化する機能を開発中だ。ユーザーはリストを基に修正要否を判断し、修正作業は社内の専門モデリングチームが行える体制を整えている。自動生成から品質検証/修正まで一貫して支援する。
さらに、生成したモデルのバージョン管理機能や差分ハイライト機能、部材単位でコメントを残せるレビュー機能も備える。設計者/発注者/施工者が継続的にモデルを更新/運用できる協働基盤としての活用を想定する。
将来はモデルからの数量自動算出による積算/原価管理の効率化や工事ごとの利益率の見える化といった経営メリットの創出につなげたい考えだ。
土木分野に加え、建築/設備分野の2D図面からのIFCモデル自動生成にも対応を進めている。構造/空調/配管平面図などの2D図面から、室空間/通り芯/柱梁/建具/配管系統まで構造化されたIFCモデルを自動生成し、設計事務所やサブコン、ビルオーナーなどが活用できるように開発を進めている。
Framyは既に複数企業でトライアルを進めており、利用企業から得たフィードバックをもとに、製品完成度の向上を図る方針だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
BIM:Revitアドイン「BooT.one」の内部足場機能が数量拾い出しツールと連携 積算業務を効率化
応用技術は、杉孝と共同開発したAutodesk Revit用アドインツール「BooT.one」の「内部足場機能」をアップデートした。応用技術の仮設部材数量拾い出しツール「.one QS」との連携により、BIMモデルから仮設部材数を自動算出し、仮設計画から積算までの業務をシームレスに統合する。
i-Construction 2.0:福井コンピュータの「TREND-POINT」「TREND-CORE」に「LRTKクラウド」連携機能を標準搭載
福井コンピュータは、3D点群処理システム「TREND-POINT」とBIM/CIMコミュニケーションシステム「TREND-CORE」に、レフィクシアが提供するWebサービス「LRTKクラウド」との連携機能を標準搭載した。
BIM確認申請:4月からついに始動した「BIM図面審査」 実務上のポイントと制度の意義を解説【緊急寄稿】
2026年4月1日、建築確認申請の新たな方式「BIM図面審査」がスタートした。既に本制度による確認済証が交付され、複数の確認検査機関で申請が動き始めている。本稿では、筆者(オートデスク テクニカルスペシャリスト)の立場からBIM図面審査の実務上のポイントを整理するとともに、制度の意義を確認申請の効率化にとどまらない観点から解説する。
Graphisoft IGNITE Japan 2025:万博パビリオンや新庁舎の設計秘話 石本建築事務所が明かす「実践と探求」のBIM活用
グラフィソフトのイベント「Graphisoft IGNITE Japan 2025」で、石本建築事務所が「オープンデザインの実践と探求」をテーマに講演した。大阪・関西万博でのシグネチャーパビリオンのテーマ具現化や新庁舎での光環境シミュレーションなど、Archicadで複雑な意匠を実現できた「実践」と「探求」の独自の設計BIMアプローチを紹介した。
製品動向:BIMやPLATEAUから3D空間を数十分で生成、動きや質感も自動付与 クラスターが特許取得
クラスターは2026年3月2日付で、現実空間を3D空間に自動変換できる情報処理技術に関する特許を取得した。
“土木×AI”で起きる建設現場のパラダイムシフト(40):土木技術者が自らアプリを作れる時代へ 「AIコーディング」で加速する土木DX
自然言語でプログラムを作成する「AIコーディング」が土木業界にも波及してきています。内閣府のSIPプロジェクトでは橋梁の3Dモデル生成や損傷管理に適用され、現場ではスマホ写真の自動地図マッピングなど、土木技術者自らが業務アプリを試作する動きが活発になってきています。





