世田谷に過去最大級の木造“街並み賃貸”が誕生、三井ホームが公開:プロジェクト(3/3 ページ)
東京都世田谷区八幡山の閑静な邸宅街に、三井ホームが手掛ける過去最大級の街並み賃貸住宅「オルキデ蘆花公園 モクスタイルガーデン」が誕生した。4331.54平方メートルの広大な開発エリアの設計・施工を単独で担い、木造建築の採用をはじめ、EV充電インフラの全区画整備、緑化ブロックなど、分譲並みのサステナブルな住環境を提供する。
和洋折衷の意匠と先進の環境性能がもたらす、高い居住品質
建物の外観デザインは、三井ホームが得意とする洋風建築のテイストに和の意匠を融合させた「和洋折衷」。道路の両側や歩行者専用の小径にはガス灯を想起させる街路灯、和の情緒を醸し出す行灯風の足元照明を採用し、日本人の心に刻まれた「懐かしさ」を現代的に解釈した。特に夜間演出には力を入れ、「大樹のひろば」入口の足元には光ファイバーを用いたLED演出を施した。
住居にも入居者の生活の質を高める配慮を貫いている。1LDKタイプの住戸では、コンパクトながらもシングルベッド2台を設置可能な寝室を確保した。浴室周りの収納では、あえて浴室の広さを0.75坪に抑え、その分を洗面室の収納に充てた。キッチンの調理スペースも同規模の住宅としてはややワイドな設計で、3口のガスコンロを設置した。
環境性能の面では、東京都が推進する「東京ゼロエミ住宅」の認証を取得し、高い省エネ性能を備えた。また、三井ホーム独自の木造枠組壁工法により、高効率な断熱性能を確保した他、屋根のデザインと一体化した意匠性の高い太陽光パネルとした。他にも21台分の駐車スペース全てにEVコンセントを完備し、地面には緑化ブロックを用いるなど、持続可能な住環境の構築に注力した。
オルキデ蘆花公園 モクスタイルガーデンは、単なる住宅の集合体ではなく、その土地の歴史を尊び、次世代へとつなぐ一つの「街」といえる。管理面では、置かれた自転車が視覚的なノイズにならないように道路側から見えにくい場所に各棟の駐輪スポットを配置するなど、入居後も美しい景観が維持されるデザイン上の工夫が随所に見られる。
三井ホームは今後、このような街づくり型の開発を郊外やペット共生型など、多様なニーズに合わせて全国で展開していく方針だ。街並み賃貸の事業は、効率を最優先した一般的な賃貸マンションとは一線を画し、今後の日本の都市居住で新しい選択肢となるだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
木造住宅向けの新ツーバイフォー工法「MOCX WALL工法」開発、耐力壁2割削減
三井ホームは、木造住宅向けの新たなツーバイフォー工法「MOCX WALL工法」の販売を開始した。木造マンション「MOCXION」向けに開発した壁倍率30倍相当の高強度耐震壁技術を戸建て住宅向けに最適化し、標準プランで約2割の耐力壁を削減可能にした。
“江戸長屋”を再現した木造ホテル開業、東京スカイツリー近くの病院跡地で三井ホームが施工
東武不動産と三井ホームとの初の共同事業で、東京都墨田区押上一丁目に江戸の長屋をイメージした木造2階建て宿泊施設「T-home 景(KEI)」が2026年2月11日に開業した。客室数は29室で、宿泊定員約200人で東京スカイツリータウンに近く、室内も日本の伝統的要素を取り入れた和モダンな空間とし、外国人観光客の宿泊需要を取り込む狙い。
三井ホームがテレワークしやすい戸建て住宅の新タイプを発売、ラナイやガレージを設置
三井ホームは、環境意識の高まりや多様化する暮らしのニーズに対応する戸建て住宅のタイプ「IZM」を2022年4月27日に販売開始した。IZMの販売エリアは沖縄を除く全国で、年間売上目標は200棟。
北海道にCLT利用の木造交番5棟を建設、箱型ユニットで工期短縮 三井ホーム
三井ホーム北海道は、北海道札幌市と恵庭市に、木造交番5棟を建設する。構造体にCLTを利用し、工場で組み立てた箱型ユニットを採用することで、安全性を確保しながら工期を短縮。地元建材の積極的な利用にも取り組む。
住宅の建築現場に「仮設エアコン設置」、熱中症対策の義務化で三井ホームが標準化
三井ホームは、2025年6月1日に施行した熱中症対策の義務化を受け、住宅建築現場で仮設エアコンの設置を標準化した。千葉県内の上棟済みの全現場で設置が完了し、東京エリアでも順次導入する。
三井ホームが年120万時間の創出めざし、生成AIの管理規定を制定
三井ホームは、生成AIの安全活用を目的とした「生成AI利活用管理規程」を制定するとともに、「AI活用推進委員会」を発足した。2028年度末までにAIによる業務効率化で年間120万時間の創出と生産性30%向上を目指す。








