「止まらない通信」を支えるパナソニックのネットワーク機器 文科省GIGAスクールの問題を解消する新HUB来年発売:次世代のスマートビル(2/3 ページ)
企業の事業継続性にも関わる通信ネットワーク機器で、パナソニックEWネットワークスは家電や住宅設備で培ったノウハウを生か、過酷な環境でも“止まらない通信”を実現する製品を市場に供給している。日本品質への徹底したこだわりと「現場の声」を反映した設計思想は、オフィスにとどまらず、文科省の施策に後押しされた学校施設などのニーズにも応えられる。
高速通信と堅牢性を兼ね備えた次世代スイッチングハブ
スイッチングハブの新製品「XAシリーズ」について、吉國氏は「全ポートが10G対応となり、GIGAスクールでは通信速度の改善が期待できる。GIGAスクール以外でも、高画質映像の視聴や多数のアクセスが集中するような環境でも安定した通信が見込める」と説明する。
XAシリーズでは、イーサネットケーブルでデータと同時に電力も供給する「PoE」の最新規格「PoE++」対応のモデルも用意した。コールセンターのIP電話や4Kカメラなどの電力消費が大きいデバイスでも、1ポートあたり最大90ワットをネットワークから供給する。デバイス側で電源を確保する必要がなくり、カメラであれば設置の自由度が増す。
また、トラブルが起きてスイッチングハブの交換が必要な場合は、新機能の「USBブート機能」が保守の効率化につながる。トラブルが発生する前の各種設定をUSBに保存しておくことで、USBから交換後のスイッチングハブに設定を復元できる。そのため、「スイッチングハブのハードウェア交換後に、エンジニアがPCを接続して各種設定する手間が無くなる。ネットワーク知識を持つ人材への保守面での依存度も減らせ、復旧までのリードタイムが短縮する」と吉國氏は利点を語る。
運用では、PoEの機能を外部から制御できる「PoEリブート機能」が有用だ。スイッチングハブの特定ポートでPoEによる電源供給をいったん遮断し、その後に再度電源を供給する。吉國氏は「担当者が現場に出向かずとも、スイッチングハブに接続しているデバイスを遠隔で再起動できる。従来は担当者が現場に出向いてデバイスを立ち上げていたが、リモート操作だけで復旧作業が完了する」とPR。
他にもXAシリーズには、PoEの給電量と外気温度に応じて冷却ファンの回転数制御をはじめ、メンテナンス時の不要なアラートキャンセル、複数のスイッチングハブを仮想化して冗長性を高める機能なども備える。
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