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建設資材管理を門前倉庫と新システムで効率化、佐川急便と新菱冷熱工業が連携:現場管理
佐川急便とSGシステムは、新菱冷熱工業と連携し、建設現場の資材管理を効率化する新業務システムを開発した。
佐川急便とSGシステムは2025年10月30日、新菱冷熱工業と連携し、建設現場の資材管理を効率化する新たな業務システムを開発したと発表した。新菱冷熱工業の建設現場で実証を経て導入されている。
新菱冷熱工業の取り組みでは、建設現場の近くに資材を一時保管する「門前倉庫」を設置し、資材管理システムを組み合わせて活用した。
資材は多数のサプライヤーから納入され、ラベル規格が統一されていない。そこでエッジAIを活用して、ラベルやケースに記載された日本語や英数字、記号などの文字を解析してデータ化。ラベルの情報に設置場所や出荷予定日といった情報をひも付けて、二次元コード化した統一ラベルを発行する。これを資材に貼付して倉庫で一括管理する。
門前倉庫では、作業進捗に応じて必要な資材をユニット化し、ジャストインタイム方式で搬入する。現場内での仮置きや仕分け作業を削減し、施工効率の向上と労務負担の軽減につなげた。
発注状況から倉庫/現場への入出荷、在庫管理といった資材のステータスは、システム上でワンストップで管理可能。倉庫管理者だけでなく、現場管理者も同一システムでステータスが確認できるため、施工進捗に合わせて資材の手配を調整できる。
また、新菱冷熱工業が推進するBIMデータと連携可能な設計とし、資材の調達から検収、施工計画までを一体的に管理できる体制を整備した。
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