建築物改修工事の受注高、2024年度は13.8兆円超に 非住宅需要が牽引:調査レポート
2024年度に建設業許可業者が元請けとして受注した建築物リフォーム/リニューアル工事の受注高は、前年度比4.2%増の13兆8303億円だった。受注高の約3割を占める住宅向けは減少した一方、非住宅建築物向けが同7.7%伸長した。
国土交通省は6月13日、2024年度に建設業許可業者が元請けとして受注した建築物リフォーム/リニューアル工事の受注高が前年度比4.2%増の13兆8303億円だったと発表した。受注高の約3割を占める住宅向けは4兆1318億円で同3.3%減、一方、非住宅建築物向けは9兆6984億円と同7.7%伸長した。
調査は、建設業許可業者5000者を対象に四半期ごとに実施している。
住宅工事の内訳は、改装/改修工事が前年度比1.9%減の3兆2517億円、維持/修理工事が同8.8%減の6803億円、一部改築工事が同10.1%減の1444億円。増築工事は同7.9%増の554億円だった。非住宅では、改装/改修と維持/修理工事が同8.3%増の9兆941億円、増築工事は同0.4%増の4005億円、一部改築工事が横ばいの2039億円となった。
業種/業者規模別では、住宅は「建築工事業」が前年度比13.4%増の2兆7494億円、「職別工事業」が同33.0%減の9166億円の順に多い。 非住宅では「建築工事業」が同16.4%増の3兆9361億円、「電気,機械器具設置工事業」が同3.2%増の1兆6606億円の順。
用途別は、住宅が「一戸建住宅」が前年度比4.2%減の2兆1754億円、「共同住宅」が2.2%減の1兆9047億円の順で、非住宅建築物は「事務所」が同10.8%減の2兆2053億円、「生産施設(工場、作業場)」が同13.8%増の2兆475億円の順に多い。
発注者別では、住宅は「個人」が前年度比4.6%減の2兆6427億円と減少した一方、「管理組合」は3.1%増の7350億円だった。非住宅工事は「民間企業など」が8.8%増の7兆5112億円、「公共」が同7.8%増の1兆8951億円となった。
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