ニュース
三菱電機ビルがビルシステム事業の子会社を再編 菱電EVとトーコービルを合併:産業動向
三菱電機ビルソリューションズは、子会社の菱電エレベータ施設とトーコービルシステムを合併させ、昇降機の新設とリニューアル事業を強化する。両社のリソースを効率化することで、需要が見込まれるビルマネジメントシステムにも注力する。
三菱電機ビルソリューションズは2025年10月1日付で、昇降機とビルマネジメントシステム事業を担う子会社の菱電エレベータ施設とトーコービルシステムを合併させ、新会社「メルコビルエンジニアリング」を設立。同時にトーコービルシステムの昇降機保守部門は、東日本ビルテクノサービスに吸収分割する。
メルコビルエンジニアリングは、昇降機の販売、設計、施工に加え、リニューアルの拡大を図るとともに、効率化したリソースを今後成長が見込まれるビルマネジメントシステムなどのビルソリューション分野に活用し、顧客が抱える課題解決に資する新たな価値提供を行う。資本金は2億円で、本社以外に10支社/支店、1営業所の拠点を有し、従業員数は約1300人となる見込み。
菱電エレベータ施設とトーコービルシステムは現在、それぞれに販売網や設計と据付工事の技術を持っており、グループ全体の経営効率化で課題があった。今回、2社を合併することで販売とエンジニアリングの機能を集約し、昇降機リニューアルをグループの中核としてけん引すべく体制を強化する。さらにビルソリューション分野での取り組みも拡大する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
BAS:“エレベーターのいまが分かる”誰でもスマホで現況確認、三菱電機ビルテクノが無償提供
三菱電機ビルテクノサービスは、ビル所有者や管理者だけでなく利用者も使えるエレベーターの稼働状況が確認できる無償Webサービスを始めた。導入事例:三菱電機ビルテクノが作業員8000人に、“フルハーネス”対応のファン付き作業服を配布
三菱電機ビルテクノサービスは、フルハーネス義務化に先立ち、ビルメンテナンスの現場での熱中症対策として、フルハーネスに対応したミズノ製の高通気性シャツとその上に着るファン付ウェアを協力会社も含めた8000人の社員に配布する。FM:施設の案内板や誘導表示が不要に、床面に映像を投影し目的地まで誘導するシステムを開発
空港や駅、商業施設で働くスタッフは、訪日外国人観光客や高齢者などの案内に多くの時間を割いており、通常業務を円滑にこなせなくなっている。三菱電機は、こういった問題の解消を目指し、床面にアニメーションを投影し目的地まで誘導するシステムを開発した。BAS:三菱電機ビルテクノが機械学習シミュレーションと遠隔制御で、ビル空調を自動スマート化
三菱電機ビルテクノサービスは、ビル設備システムの新たなオプションとして、空調機器を対象に、省エネ制御の計画から実行、評価、改善までをトータルでサポートをする「スマート・省エネ・アシスト」の販売を開始した。防災:丸の内エリアを対象とした災害時の情報連携プラットフォームの機能を拡張、三菱地所
三菱地所は、公共交通機関のTwitter情報と自動連携し、災害対策機関での情報共有と帰宅困難者向けの情報発信を行うプラットフォーム「災害ダッシュボードBeta」を開発した。今後は、千代田区とともに、防災対策や首都直下地震に対するスマートシティーの機能として、2022年度中に災害ダッシュボードBetaを丸の内エリアに実装していく見込みだ。ビル設備:三菱ビルテクノがリニューアル専用の研修棟「練」開設、2020年までに70人の技術者育成
三菱電機ビルテクノサービスは、3.3ヘクタールの広大な敷地を有する自社の研修施設に、昇降機のリニューアル工事に特化した研修棟を新設した。新研修棟の名称は、繰り返し手をかけ質の良いものにするの意味を込め、「練(れん)」とし、高まる技術者不足の解消に向け、2020年までに据付技術者70人の育成を目標としている。