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「i-Construction 2.0」の2025年度計画を発表 自動施工/遠隔施工の担い手育成を本格化:i-Construction 2.0(3/3 ページ)
国土交通省は、2024年にスタートした「i-Construction 2.0」で、1年間の成果を取りまとめ、2025年度の計画を発表した。建機の自動施工は2024年度に4件試行し、2025年度はトンネル工事にも対象を拡大。自動施工と遠隔施工の育成プログラムも本格展開する他、施工管理ではARを出来形検査に活用する。
施工管理のオートメーション化で出来形検査にAR活用
施工管理のオートメーション化(リモート化/オフサイト化)では、3Dプリンタも含めプレキャスト部材の活用や施工管理や監督検査のリモート化などを目標に据える。
2025年度の予定は、施工段階で作成した3次元モデルやび出来形管理図表(ヒートマップ)をAR(拡張現実)で現場に投影する出来形検査を採り入れ、ペーパーレス化と迅速な検査処理を推進する。さらに、生コンクリートのスランプ検査に画像解析AIを活用することで、受け入れ検査工程の省人化も図る。2023年度から全国直轄工事で開始し、2024年度は11件で試行した。
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