大型ファンで省エネも両立した工場や倉庫の猛暑対策 直径約40mの大空間に送風:メンテナンス・レジリエンスTOKYO2024(2/3 ページ)
連日の猛暑が日常となった日本の夏では、屋内の熱中症対策にも環境配慮が求められている。ニッシントーア・岩尾は、圧倒的風量と省エネ性能を兼ね備えた大型ファン、静音性に優れたロングファンなど、脱炭素社会にも貢献する暑さ対策の多彩な製品の他、他社製品と組み合わせたプラスアルファの価値を付ける猛暑対策の新たな方程式も提案している。
シーリングファン「ヘリコプターファン」は、ファンの直径に合わせて最小3.15メートル(AH-3)から最大7.15メートル(AH-7)まで、1メートル刻みで全5種類のラインアップをそろえる。
最大サイズのAH-7は、毎秒1万4900立方メートルの風を有効範囲1300平方メートル、直径で約40メートルもの広大な空間に送れる。一方で最大消費電力はわずか840ワットと、業界最小クラスの省エネ性能を誇る。電力コストに換算すると、1時間あたり約23円、1日稼働させても試算で約182円に収まり、運用面でもメリットがある。
静音性にも優れ、騒音値はわずか40dB。図書館内やしとしとと降る雨音と同程度の音に相当し、作業環境を妨げない静けさ。
ブース担当者は製品群について、「半屋外の作業場や開放状態が続きエアコンが使えない工場では、熱中症リスクを抑えるために有効だ。物流倉庫のような大空間でも、空気循環によって温度ムラの解消や結露防止にも役立つ」とPRする。
結露も空気の澱みも解消、静かに働く“ロングファン”の実力
続いてブース内で大々的に紹介していたのは、天井裏の結露や黒カビ対策、工場や倉庫、駐車場などの空気の澱(よど)み解消に役立つ、ロングファンシリーズ。筒状(シリンダー形状)の羽根車を搭載した「クロスフロー方式」により、整流された直線的かつ柔らかな風を広範囲に安定して届けられる。今回は出品されていなかったが、「LAC-SP3F」は最大で50メートル先まで気流を送ることが可能だという。
ロングファンは全機種でモーター1基による駆動構造を採用し、省エネ性能も高い。ターボ式やプロペラ式ファンに比べ、動作音が小さく静音性に優れる点も特徴だ。「空調設備としてだけでなく、工場や倉庫の入り口に設置してエアカーテンのように使用すれば、冷暖房の空気が屋外に逃げるのを防ぎ、空調負荷の軽減にもつながる」と、ブース担当者はその効果を強調した。
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