パナソニック万博パビリオン「ノモの国」内覧会 光や音、空気で非日常世界を体験:大阪・関西万博(1/3 ページ)
大阪・関西万博でパナソニックグループのパビリオン「ノモの国」が完成した。建築設計は建築家の永山祐子氏が手掛け、シャボン玉が集まったような有機的なデザインが目を引く、子どもたちの感性を刺激する体験型パビリオンとなっている。また、サステナブル建築も掲げ、ドラム式洗濯乾燥機「約9200台」など使用済みの家電から回収したリサイクル材料や工場から出る端材、パナソニックグループが開発した廃材を積極的に採用している。
2025年2月14日、大阪・関西万博のパナソニックグループパビリオン「ノモの国」が竣工し、メディア向け内覧会を開催した。パナソニックグループは、「ものと心が共に豊かな理想の社会」の実現を目指している。そこで、パナソニックホールディングスは、「解き放て。こころと からだと じぶんと せかい。」をコンセプトに「ノモの国」を出展する。
「ノモの国」は未来へと変化する建築物
本パビリオンの建築設計を手掛けた建築家の永山祐子氏は、デザインコンセプトについて「(次世代を担うアルファ世代の)子どもたちはこれから成長し、有機的に変化していく存在。だからこそ、建築も流動性を象徴するデザインにした。シャボン玉が集まったような有機的なフォルムは、未来へと変容する可能性を体現している」と解説する。
外観は、クネクネと曲がったパイプがそのまま構造体となっており、従来の建築にはない斬新な形状が特徴だ。特殊なデザインを実現するため、風洞実験を重ねながら強度を確保し、建築素材の選定を行ったという。
パイプには、オーガンジーの布に金属スパッタリング加工を施した素材を止め付けている。光の角度や天候によって色が変わり、風で揺れることで生き物のような動きをみせる。「今日のように晴れた日は鮮やかな赤が際立ち、曇りの日は柔らかい色合いに変化する。夜はライティングで七色に輝き、環境と一体となる有機的な建築として設計した」と永山氏は話す。
ファサードフレームは全部で1404個あり、そのうち730個に膜を施工した。
【パナソニックグループパビリオン「ノモの国」建築概要】
名称:2025年日本国際博覧会 パナソニックグループパビリオン「ノモの国」新築工事
建設地:大阪府大阪市此花区夢洲東一丁目2-1
施主:パナソニック ホールディングス
総合プロデューサー:電通/電通ライブ
設計監理:大林組/永山祐子建築設計/構造計画研究所/オーヴ・アラップ・アンド・パートナーズ・ジャパン・リミテッド
施工:大林組
展示会社:乃村工藝社
運営会社:コングレ
構造:S造
敷地面積:3508.08平方メートル
建築面積:1546.23平方メートル
延べ床面積:1731.64平方メートル
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