大阪市大正区鶴町で冷凍冷蔵物流施設を新設 大末建設の設計・施工で2026年完成:ロジスティクス
三菱地所、農林中央金庫、JA三井リース建物、東銀リースは、大阪府大阪市大正区鶴町一丁目で冷凍冷蔵物流施設「ロジクロス大阪大正II」の建設工事に着工した。コンストラクションマネジメントは三菱地所設計、設計・施工は大末建設で2026年10月末の竣工を目指す。
三菱地所、農林中央金庫、JA三井リース建物、東銀リースの4社は2025年2月20日、大阪府大阪市大正区鶴町一丁目で推進してきた「(仮称)大阪市大正区鶴町冷凍冷蔵物流計画」のプロジェクト名称を「ロジクロス大阪大正II」に決め、2025年1月20日に着工した発表した。
全区画温度可変式の採用で、冷凍冷蔵食品や医薬品などの保管ニーズに対応
物件は、鉄骨造地上4階建て、延べ床面積約4万5430平方メートルで、最大3テナント入居可能な全区画温度可変式のマルチテナント型冷凍冷蔵物流施設。コンストラクションマネジメントは三菱地所設計、設計・施工は大末建設で、2025年1月に着工し、2026年10月末の竣工を予定している。
建設予定地は、工場や倉庫が集積する湾岸エリアの中でも、大阪都心(大阪駅)から10キロ圏内。大阪や神戸など大消費地への配送利便性を有するだけでなく、動物検疫検査場所や保税倉庫としての指定申請が可能な希少性の高い立地で、多様な物流機能の受け皿となる条件を備えている。大阪駅やなんば駅など複数駅からのアクセスが可能な大阪シティバス「鶴町一丁目」バス停から徒歩5分圏内に位置し、通勤の利便性が高く雇用を確保しやすい。
冷凍冷蔵食品や医薬品などの低温度帯の保管ニーズが年々増加している中、既存倉庫は老朽化が進んでおり、建て替えや拡充が求められている。これまで冷凍冷蔵物流施設は、荷主企業による自社所有開発が主流だったが、急激な建築費の高騰、建て替え時の荷物の一時的な保管場所が確保できないことなどが要因で自社開発が困難な状況となっている。
そこで4社がマルチテナント型冷凍冷蔵物流施設を供給することで、初期投資を抑えた迅速な拠点立ち上げや既存施設建て替えまでの一時利用ニーズに対応する。
施設は全ての区画内温度を柔軟に設定できる可変式(-21〜+5℃、一部増強区画-27〜+5℃)とし、幅広い業態や荷物のニーズに応える。
災害時24時間の事務所稼働を可能とする非常用発電設備を有し、電気設備などは地盤面から5メートル以上の高さに設置するなどの浸水対策を講じ、高い事業継続性を確保する。
屋上には、太陽光パネルを実装し、発電した電力の自家消費に加え、節水器具や断熱材にグリーン購入法適合品またはエコマーク認定品を採用するなど、環境性能効率の向上と環境負荷の低減にも配慮する。こうした取り組みで、建物のエネルギー性能の表示制度「BELS」の中でも、最上位の環境性能となる『ZEB』の取得、『CASBEE』(建築環境総合性能評価システム)でも最上位のSランクの取得を予定している。
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