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「能登半島地震」のJUIDA活動記録で判明 “災害対応”でのドローンの真価Japan Drone 2024(1/2 ページ)

自然災害の発生後に復旧の切り札の一つとして期待されているドローン。JapanDrone展の主催者・JUIDAの企画ゾーンで紹介された「令和6年能登半島地震の活動報告」からその可能性と課題を探る。

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 インフラ点検や農薬散布、物流など、さまざまな分野で活躍の場が広がるドローン。近年頻発する自然災害の被災地でも新たな活用の可能性が見出されている。「Japan Drone 2024」(会期:2024年6月5〜7日、幕張メッセ)で、主催者の「日本UAS産業振興協議会(JUIDA)」は主催者テーマ展示ゾーン2で、「ドローン×能登半島地震〜未来に繋がる災害支援活動〜」を企画。2024年元日に発生した「令和6年能登半島地震」でドローンによる支援活動の記録をパネルで紹介した。

能登半島地震の発生と初動対応

主催者テーマ展示ゾーン2「ドローン×能登半島地震〜未来に繋がる災害支援活動〜」。支援活動に参加した29社のうち、21社が被災地での活動をパネルで報告
主催者テーマ展示ゾーン2「ドローン×能登半島地震〜未来に繋がる災害支援活動〜」。支援活動に参加した29社のうち、21社が被災地での活動をパネルで報告 写真は全て筆者撮影

 2024年1月1日、能登半島の先端に位置する石川県珠洲市を震源とする大地震が発生。輪島市と志賀町で震度7を観測し、周辺地域でも震度6以上の強い揺れとなり、能登半島の広域で甚大な被害をもたらした。発災直後にメディアで発信される情報からは、緊急の支援が必要なのは明らかだったが、半島という特有の地理的条件が救援活動の大きな障壁となった。珠洲市や輪島市、志賀町へ抜ける数少ない道路は寸断され、広範囲にわたって沿岸部が隆起したために海からのアクセスも困難な状況だった。

 大災害を受け、JUIDAはすぐにドローンを活用した支援を検討。広報担当の植木良枝氏は「ヘリコプターによる救援は開始されていたものの、きめ細かな支援には限界があった。そこで物資輸送や建物調査などでドローンを活用する方法を模索した」と当時を振り返る。

 しかし、航空法の規定により、災害時であっても国や地方自治体などの申請がない限り、むやみにドローンを飛ばすことは認められていない。そこでJUIDAは、慎重に連絡先を検討し、最終的には輪島市役所と接触。1月4日に正式な支援要請を受領し、翌5日にはJUIDAの担当者が現地に到着。輪島市役所でドローン活動に関する情報収集を開始するとともに、情報伝達のハブとして関係機関との調整や協力各社への指揮系統を構築し、ドローンによる支援活動が始まった。

 6日には、JUIDAからの支援要請に応じた「ブルーイノベーション」と「Liberaware(リベラウェア)」が駆け付け、ブルーイノベーションは自衛隊と連携した孤立地域の情報収集、Liberawareは被災した住宅被害の把握をそれぞれ開始した。その後も協力会社が続々と現地入りし、最終的に29社が参画した。

ブルーイノベーションの支援活動を紹介するパネル
ブルーイノベーションの支援活動を紹介するパネル
Liberawareの狭小空間向け点検ドローンを用いた支援活動の紹介パネル
Liberawareの狭小空間向け点検ドローンを用いた支援活動の紹介パネル

 1月14日には珠洲市からの支援要請も受託し、活動範囲が更に拡大。JUIDAが輪島市役所からの支援要請を受けた1月4日から、災害支援本部を輪島市役所庁舎から東京オフィスに移転し、リモートに移行する2月7日までの約1カ月間で100回以上の支援活動を行った。

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