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中国建機メーカー「柳工」が日本進出 環境負荷ゼロのBEV建機で運用コストも削減第6回 建設・測量生産性向上展(1/2 ページ)

中国の建設機械メーカー「柳工(LiuGong)」は、「第6回 建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO)」に初出展し、100%電気で稼働するBEV建機で日本市場への進出を表明した。

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 中国に本社を置く、多国籍の建設機械メーカー「柳工(りゅうこう、正式名称:GuangxiLiuGongMachinery、略称:Liugong)」は1958年の設立で、1966年には中国で初となるホイールローダーの開発に成功している。現在は、ホイールローダー以外の製品ラインアップも充実し、建機メーカーとして世界規模のシェアを獲得している。

 「第6回 建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO 2024)」(会期:2024年5月22〜24日、幕張メッセ)に初参加した今回、柳工が公開したのは完全に電動で稼働する「BEV(Battery Electric Vehicle)建機」だ。展示ブースには、環境に配慮していることをイメージさせる鮮やかな緑色に塗装を施した大型のホイールローダーやバックホー(ショベルカー)、高所作業車など計6台が並び、来場者の注目を集めた。

 展示会初日となる2024年5月22日には、会長 兼 最高経営責任者(CEO)の曾光安(Zeng Guang'an)氏が来日。柳工の成長戦略と日本進出の意図、その主力製品となるバッテリー式建機の機能などを紹介した。

柳工 会長 兼 最高経営責任者(CEO)の曾光安氏(左から3人目)と社員
柳工 会長 兼 最高経営責任者(CEO)の曾光安氏(左から3人目)と社員 写真は全て筆者撮影

柳工の日本市場での狙い 脱炭素やコスト削減以外の選択肢を提供

 今回、柳工が展示したのは、自然環境への配慮と高い作業効率を両立させた電動建機だ。柳工が電動建機事業の研究開発を始めたのは2014年。2018年の発売以来、中国とEUで好調に推移し、これまでに約5000台が世界中で稼働している。稼働時間に換算すると合計500万時間を超え、その間に約3億キロのCO2排出量削減に貢献したことになる。

 柳工が現在、主戦場とするのは、イギリス、オーストラリア、メキシコ、タイなどだが、会長の曾光安氏は「世界中で全ての電動製品を提供できる体制を整えている」と自信を示す。

柳工 会長 兼 最高経営責任者(CEO) 曾光安(Zeng Guang'an)氏
柳工 会長 兼 最高経営責任者(CEO) 曾光安(Zeng Guang'an)氏

 曾氏は日本の建機市場について、「2023年の建機需要は6〜7万台あったとみており、これからの成長に期待を寄せている。日本ではコマツ、日立建機、コベルコ建機などの有名ブランドがシノギを削っているので学ぶことが多い。(進出の目的は、)世界規模の環境規制に対応している当社のBEV建機をフル活用してもらい、日本のCO2排出量削減を手助けするとともに、顧客のランニング含む総所有コストを削減することにある。また、日本の油圧機器メーカーや販売代理店との提携を通じ、脱炭素だけでなく、アフターサービスと総合的なスペアパーツのシステムで、建設分野の新たな価値創造も促していきたい」と展望を語った。

 愚弟的な販売戦略では、2027年までに、油圧ショベル、ホイールローダー、高所作業車、リーチスタッカー(荷役機械)、スキッドステアローダー(小型ホイールローダー)、モーターグレーダー(整地作業車)を含む、40を超える100%電気走行するBEV建機のラインアップ拡充を計画している。

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