長期優良住宅認定、新築戸建ての3割まで拡大 新築の累計は159万戸に:産業動向
国土交通省は、2023年度の長期優良住宅認定状況を公表した。新築の認定件数は前年度から減少したものの、新築住宅着工戸数に対する割合は過去最高の14.5%だった。このうち、戸建ての着工戸数に対する割合は4年連続で増加し、過去最高の31.3%に達した。
国土交通省は2024年6月19日、2023年度の長期優良住宅認定状況について公表した。新築の認定実績は住宅着工戸数の減少を受け、前年度比1961戸減の11万6075戸だった。一方、着工戸数に対する割合をみると14.5%を占め、過去最高となった。新築の認定実績は2009年6月の制度開始以降、累計159万648戸に達した。
新築のうち、戸建ては11万1262戸で前年度から4247戸減少したが、着工戸数に対する割合は4年連続で増加し、過去最高の31.3%となった。共同住宅などは前年度から2286戸増えて4813戸となり、着工戸数に対する割合は過去最高の1.1%だった。
また、増築や改築を対象とした2023年度の認定実績は、前年度比44戸増の176戸となった。一戸建ては169戸、共同住宅などが7戸だった。制度が始まった2016年4月以降の累計は1762戸。
建築行為を伴わない認定(既存認定)は、前年度から44戸増え70戸になった。一戸建ては69戸、共同住宅などが1戸。2022年10月の制度開始以降の累計は96件となった。
長期優良住宅認定制度では、長期間良好な状態で使用するための措置が講じられた住宅の建築/維持管理計画を、法律に基づき、所管行政庁が認定する。建物への劣化対策や耐震性、省エネルギー性、維持管理、更新の容易性などについて、認定基準を満たした住宅が対象となる。認定を受けた住宅は、補助金や住宅ローンの金利引き下げ、税の特例措置などが受けられる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- プロジェクト:「多摩川住宅二棟団地マンション建替組合」が発足
積水ハウスは、多摩川住宅二棟団地マンション建替事業において、「多摩川住宅二棟団地マンション建替組合」が発足したと発表した。同事業は、522戸の団地を1217戸のマンションに建て替えるものとなっている。 - プロジェクト:HARUMI FLAGにランドマーク2棟が誕生、超高層50階建て総戸数1455戸の「SKY DUO」2025年秋に完成
三菱不動産レジデンシャル、三菱地所レジデンス、野村不動産などの「HARUMI FLAG」住宅分譲街区の売主10社は、新たに「SUN VILLAGE」と「PARK VILLAGE」から成る超高層50階建て総戸数1455戸のタワー棟「HARUMI FLAG SKY DUO」の概要を明らかにした。 - 製品動向:ZEHでも室温を低下させずに換気と除湿が行えるルームエアコンを発売、ダイキン工業
ダイキン工業は、高気密化と高断熱化が図られたZEHなどの住宅でも、室温を低下させずに換気と除湿が行える新型のルームエアコン「うるさらX」を2022年11月1日に発売する。 - ZEH:積水ハウスが「ZEH最上位水準」を戸建て・賃貸で標準化、住宅性能表示制度の4月施行に併せ
積水ハウスは、住宅性能表示制度の断熱性能等級で、住宅の省エネ性能がZEH水準と同等の「等級5」が2022年4月に新設されることに併せ、自社の戸建てと賃貸住宅で標準化する方針を発表した。 - A-Styleフォーラム Vol.8:Microsoftが提言するニューノーマル時代のクラウド化メリット、「目からウロコ!これからのクラウド活用術」<前編>
住宅用3DCADメーカー福井コンピュータアーキテクトは2021年10月1日、Webセミナーイベント「A-Styleフォーラム Vol.8」を開催した。建築分野におけるクラウド活用をメインテーマに、日本マイクロソフトによる基調講演をはじめ、指定確認検査機関の建築確認申請電子化の解説、実力派設計コンサルによる設計効率化テクニックの紹介など、多彩かつ充実した3時間となった。前・中・後編と3回に分けてお送りするうち、前編の今回はオープニングセッションと日本マイクロソフトの基調講演を中心にレポートする。 - 市場動向:国土強靭化に向けての予算規模はさらに上積みか、国交省予算概算要求を独自分析
建設HRは、2022年度の国土交通省予算概算要求から見る建設市場動向をまとめた。