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空港の課題に異業種連携で挑む研究開発拠点「Terminal.0 HANEDA」が開業スマート化(2/3 ページ)

日本空港ビルデングは羽田空港隣接地に、空港が抱える課題に異業種連携で挑む研究開発拠点「Terminal.0 HANEDA」を開業した。空港を主要テーマとした研究開発と実証実験を行う拠点として課題解決に向けたオープンイノベーションを促進する。将来はterminal.0 HANEDAで開発した技術を実際の空港に実装することを目指す。

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研究開発推進のための3つの機能

 Terminal.0には、研究開発のための3つの機能がある。連携と交流を目的とした「コワーキング」、実証実験を行う「テストフィールド」、研究成果の発表とPRを行う「プレゼンテーション」だ。

 日本空港ビルデング 事業開発推進本部 事業開発部 事業開発課 副課長 池田篤氏は「Terminal.0は2階をテスフィールド、3階をワーキングフロアとした。他のコワーキングスペースにはない特徴のひとつは、テストフィールドを整備して、空港に近い環境で実証実験ができるようにしたこと。より効果的で確度の高いさまざまな検証が行える」と説明する。

ゆらぎのある風を再現し、保安検査場の待ち時間を快適するウィンドユニット
ゆらぎのある風を再現し、保安検査場の待ち時間を快適するウィンドユニット 筆者撮影

 コンソーシアムや開発ユニット単位での定例的な活動に加え、日常的に同じ空間で仕事をすることで、企業/団体間の連携と交流を密にしながら研究開発を進める。

 テストフィールドでは、課題に対する取り組みの方向性を確認しながら、空港に近い環境での実証実験を数多く行う。施設内だけでなく、羽田イノベーションシティ全体、また、必要に応じて羽田空港も活用しながらより効果的な展開を目指す。

 プレゼンテーション機能について、池田氏は「当社は Terminal.0で開発した技術を空港に導入することを目的としているが、同時に、研究内容を成果として外部に発信する場としても捉えている」と述べ、空港オペレーターや行政などに対してのプレゼーション、発表の場としても活用して行くと語った。年次報告書の作成や共同プレスリリースの作成を通じて、成果のPRも支援する。

搭乗口での待機中、付近に売店がない場合に、アプリから注文すればロボットが飲み物や食べ物を届けてくれるサービスも検証中だ
搭乗口での待機中、付近に売店がない場合に、アプリから注文すればロボットが飲み物や食べ物を届けてくれるサービスも検証中だ 筆者撮影
ワーキングフロアにはサウナ(画像)やシャワールーム、仮眠室も整備した
ワーキングフロアにはサウナ(画像)やシャワールーム、仮眠室も整備した 提供:日本空港ビルデング

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