TSMC、第二工場も熊本に建設 2024年中に着工、2027年の稼働目指す：プロジェクト

半導体受託生産の世界最大手TSMCが、第一工場と同じ熊本県で第二工場を建設する。2024年内にも着工し、2027年の稼働を目指す。

[BUILT]

　台湾積体電路製造（TSMC）、ソニーセミコンダクタソリューションズ、デンソー、トヨタ自動車は2024年2月6日、TSMC子会社で熊本県菊陽町に半導体工場を建設したJASMへ追加出資を行い、県内2番目となる第二工場を建設すると発表した。

　第二工場は、2024年中に着工し、2027年末までの稼働開始を目指す。2024年2月に開所する同年1月に完成した第一工場を含めると、JASMへの設備投資額は、200億米ドル（約2兆9600億円）を超える見込み。

既に竣工した第一工場のイメージ　出典：JASMWebサイト

　今回の生産規模の拡大で、JASMは全体的な収益構造の改善とサプライチェーンの効率化を図る。両工場合計の月間生産能力は、300ミリウェーハ換算で10万枚以上となる予測で、自動車、産業、民生、ハイパフォーマンス・コンピューティング（HPC）用途向けに、40nm（ナノメートル）、22／28nm、12／16nm、6／7nmプロセス技術による製造を担う。

　JASMは、2つの工場で、計3400人以上の先端技術に通じた人材の雇用創出を想定している。

　今回の各社出資により、TSMCは約86.5％、SSSは約6.0％、デンソーは約5.5％、トヨタは約2.0％のJASM株式を保有する。