東急不動産、茨木市に延べ16万m2の物流施設竣工 屋根上に約4.8MWの太陽光発電:ロジスティクス
東急不動産が大阪府茨木市で計画していた物流施設「LOGI'Q(ロジック)南茨木」が、西松建設の施工で竣工した。敷地面積約6万4510平方メートル、延べ床面積約16万1539平方メートルのS造4階建てで、東急不動産の物流施設では過去最大規模となる。屋根上に約4.8MWの発電能力を持つ太陽光発電設備を設置し、発電した電力は自家消費する。
東急不動産は2024年1月10日、大阪府茨木市に物流施設「LOGI'Q(ロジック)南茨木」を竣工した。敷地面積約6万4510平方メートル、延べ床面積約16万1539平方メートルのS造4階建て。東急不動産の物流施設では過去最大規模だという。設計・施工は西松建設。
LOGI'Q南茨木は、関西圏で配送効率の高い北摂エリアに位置する。名神高速道路「吹田I.C」から約2キロ、近畿自動車道「北摂津I.C」から約3キロとアクセスが良好だ。最寄りのJR京都線「千里丘駅」からは徒歩約9分と電車でも通いやすく、従業員の確保も期待できる。
立地の良さなども評価され、2024年1月16日時点で、全体の約8割が成約済みだとしている。
倉庫内は細かく分割可能で、大型マルチテナント物件としては関西圏最小区画の375坪の分割利用から、最大約6000坪の1フロアオペレーションまで対応する。さらに、低床倉庫や冷凍冷蔵対応倉庫、少量危険物対応倉庫、ローカル5G実装倉庫と、多様なニーズに幅広く応えられる区画を用意した。
また、テナント従業員が施設内を安全に徒歩で移動できるよう、トラック通路とは別に、外部歩廊を設けて歩車分離を実現した。建物内には、休憩室、売店、シャワー室、礼拝室などの共用部アメニティを備え、テナント従業員が快適に過ごせる環境を整備。さらにBCP対応で24時間対応の非常用発電機も設置した。
屋根上に4.8MWの太陽光発電設備を設置
LOGI'Q南茨木では、さまざまな省エネ設備の導入や環境配慮設計により、「CASBEE不動産評価認証」Sランク、「建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)」☆5(ファイブスター)、『ZEB』と、各種環境認証の最高評価を取得する計画だ。
また、屋根上には約4.8MWの発電能力を持つ太陽光発電設備を設置し、発電した電力は施設で自家消費する。太陽光発電の電力と、東急不動産が保有する再生可能エネルギー発電所由来のトラッキング付非化石証書を組み合わせることで、物件の使用電力を100%再エネでまかなう。
太陽光発電設備で発電した電力は、大阪府箕面市の自社商業施設「みのおキューズモール」への自己託送を予定している。この自己託送スキームによる送電をするのは東急不動産初。
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