軽量/高性能なレーザースキャナーシステムと国産ドローンで、測量シーンをアップデートするアミューズワンセルフ:第5回 建設・測量生産性向上展(3/3 ページ)
アミューズワンセルフは「第5回 建設・測量生産性向上展」で、さまざまなシーンで活用可能な3つの高性能レーザースキャナーシステムと、2機の新型国産ドローンをPRした。
高性能で、安心感のある国産ドローン「GLOW.H」と「GLOW.L」
2機のドローンは、2023年6月に販売を開始した「GLOW.H」と「GLOW.L」だ。GLOW.Hは、本体が約8.8キロ(バッテリーを除く)で、ローター間距離900×900ミリ、高さ450ミリのクワッドコプターだ。最大積載量(ペイロード)は3キロ(燃料を除く)。
模型用エンジンメーカーの小川精機が開発したレンジエクステンダー(ドローン搭載型発電機)を組み込み、ガソリンエンジンで発電し、内蔵バッテリーを常に充電しながら飛行するハイブリッド式で、ペイロード非搭載で約3時間、TDOTシリーズ搭載時でも約2時間の飛行に耐える。
オートパイロット機能やペイロード管理など、ドローンのフライトを制御するフライトコントローラーにはオープンソースのハードウェア「Pixhawk」を採用。「ソースコードが公開されているため、信頼性が高い。ある程度の知識があれば、必要に応じて機能や動作を調整できる」(製品紹介担当者)。
また、LTEモジュールを標準搭載しているため、送信機(プロポ)との通信(2.4GHz)が途切れた場合も、自動でLTEに切り替わり、安定した飛行を続けられる。オプションで、人工衛星から地上局へ測定データを送る衛星テレメトリーを装備することも可能だ。
GLOW.Lは、6つのローターを持つ産業用ドローン。重さは約7.3キロ(バッテリーを除く)で、ローター軸直径1450ミリ、高さ400ミリとGLOW.Hよりも大型だが、機体の折り畳みが可能で、持ち運びやすさに配慮されている(収納時寸法は300×350ミリ、高さ850ミリ)。ペイロードは5キロ(バッテリーは除く)。
動力には純国産のインテリジェンスバッテリーを採用。ペイロード非搭載時の飛行時間は35分で、TDOTシリーズ搭載時は25分。
GLOW.Hと同じく、フライトコントローラーのPixhawkとLTEモジュールを備えている。ただし、衛星テレメトリーのオプションはない。
両機体ともプロポには、Herelink HD Transmissionを採用。専用管制アプリケーションは、「QGroundControl/QGroundControl for GLOW」を標準装備している。
アミューズワンセルフは、今回紹介したレーザースキャナーやドローンを活用し、建設現場の測量、設計、施工管理、維持管理、河川や海岸部のメンテナンス、災害時の現状把握や調査のデータ収集など、さまざまな分野で利用拡大を目指す。
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