東急建設が全従業員を対象に「デジタル人材」を育成、3年後に「デジタル利活用人材」へ:産業動向
東急建設は、全従業員を対象に「デジタル人材」育成に本格的に取り組む。計画では、3年後までに、全従業員が「デジタル利活用人材」になることを目標としている。
東急建設は2023年6月13日、全従業員を対象にデジタルに特化した人材育成計画の運用を開始したと公表した。
3年後までに全従業員が「デジタル利活用人材」に
東急建設は、長期経営計画“To zero, from zero.”で「デジタル技術」と「人材」を競争優位の源泉と位置付け、「デジタル技術」をより強固に推進するためのデジタル人材の育成を進めている。従業員のデジタルスキル・リテラシーを向上させ、変革やチャレンジに向け行動できるようにするため、「東急建設デジタル人材全体像」を策定した。
全体像は、「デジタル利活用人材」「デジタル推進人材」「デジタル専門人材」の3つの軸で進める。各人材は現状のスキルに応じてレベル分けされ、指定するeラーニング
や集合研修を受講することでレベル認定される仕組みで、段階的にスキルアップしていく。
デジタル利活用人材で対象となるのは、職種や勤務体系に関わらず全従業員。従業員それぞれが自分事と捉え、IT/DXの基礎やツールの利活用についてスキルアップし、変革やチャレンジに向け行動することを目標としている。
デジタル利活用人材の育成では、“Lv1”でデジタルを取り入れるマインドや基礎的なPC/ITスキル、“Lv2”でツールの利活用や自身の業務課題改善のための基礎的なデジタル知識、“Lv3”でビジネスマンとして必要なデジタル知識(ITパスポート試験相当)を習得。事務作業時間短縮や本業業務の最適化を行い、自組織の生産性向上を目指し、3年後までに全従業員が「デジタル利活用人材」となることを目標としている。
デジタル利活用人材の次のステップとなるデジタル推進人材では、各事業領域への理解の高い人材を対象に、担当領域のDXをけん引する役割を担わせる。対象となる人材を3つの役割に分類し、データ分析による課題特定や解決に取り組む「データアナリスト」、部門の業務効率化や顧客への新たな価値提供に向けたDX企画を行う「DXプランナー」、デジタル技術の目利きからツール・システム導入を推進する「テックリーダー」と定義している。それぞれ応用的なデジタルスキルを習得し、事業領域の業務改革や付加価値創出の実現に向け活動し、初年度は100人程度を選出して、既に活動を開始している。
また、デジタル専門人材は、デジタルを専門とする部署に所属する人材を、さらにデジタルに関する専門知識を身に付けさせ、全社横断的なDXに取り組む。
データサイエンスやDX戦略・推進、デジタル技術導入を推進し、「東急建設のDX」を実現に導く役割を果たす。また、デジタル推進人材と対応するように、データ/DX/デジタル技術の分野に関するスキルを身に付け、事業領域のDX施策進行の支援体制を構築する。
なお、従業員の積極的な学びを後押しするべく、各人材のカリキュラムは全従業員に公開し、職種や勤務体系に関係なく挑戦することも可能な体制となっている。
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