コロナ禍で変わる“コミュニケーション”と“距離感” 内田洋行が提案するハイブリッドワークのオフィス空間とICTツール:ワークプレース(2/2 ページ)
コロナ禍をきっかけにテレワークが普及するなか、企業が対応すべき課題が顕在化している。それは、会社への帰属意識の薄れや自宅勤務での孤独感など、コミュニケーションに関するものが多い。コロナが沈静化しつつある今で、企業によって目指す方向が異なる例も見受けられる。引き続きテレワークを続行・強化する企業がある一方で、オフィスへの回帰を進め“週に○日以上”といった出社日数を定める企業もある。内田洋行は、このような課題と多様化するワークスタイルに対し、「チーム」にフォーカスした新しいオフィス環境を提案する。
オフィス内の状況を可視化する「Smart Office Navigator」
大久保氏からは、チームの人と場所を結ぶナビゲーションシステム「Smart Office Navigator」も紹介。
Smart Office Navigatorは、手元のスマートフォンやタブレットに、チームメンバーがいる場所や会議室の利用状況、オフィス内の混雑状況などをリアルタイムで表示する。こうした情報提供により、ワーカーの生産性を向上させるのを目的としている。Smart Office Navigatorは発表から3年のサービスだが、顧客とのコラボレーションによって今まで以上に機能性が高まっている。

Smart Office Navigatorでは、メンバーがいる場所の他、前後の予定を含めた情報を多角的に検索できる。Microsoft365やGoogle Workspace、サイボウズ Garoon(ガルーン)などとの連携も可能
チームの誰かに速やかに連絡や確認などをしたい場合、Smart Office Navigatorを使うと、対象者がどこにいるのかを視覚的に把握。しかし、その人は誰かと打ち合わせやWeb会議の最中かもしれない。その点、Smart Office Navigatorでは、グループウェアと連携し、対象者の予定も表示することで、対象者への適切な連絡方法やタイミングに配慮できるようになる。
この他、会議室に導入されているICT機器の種類やタイプなども表示可能だ。この機能を使うことで、対象の会議室でどのようなミーティングができるのかが事前に分かる。ICT機器の導入が進む企業では、会議室の装備が日々更新されるのが常だ。このような状況でも、Smart Office Navigatorであれば、会議室の最新設備や現在の状態が把握できる。
Smart Office Navigatorでは、もちろん会議室の検索や予約も可能だ。検索では、Web会議に対応しているかどうかといった用途、クローズタイプかセミクローズかといった部屋タイプの検索もできる。
Smart Office Navigatorは、温度や湿度、風量、照明といったオフィス環境の調整も行える。こうした調整は、内田洋行のビル設備がTCP/IPネットワークに接続されているためだ。
手元の端末から各種の操作が行えるSmart Office Navigatorだが、多彩なシステムに接続するために、セキュリティは重要となる。どのネットワークに接続するのか、または証明書をどうするかといった点では注意が必要だ。
セキュリティ対策で内田洋行は、長年の「ICT×Design」に基づくオフィス構築の経験に基づき、顧客ごとの運用に合わせながら最適なシステムを提案する。内田洋行は、売上の7割がICTソリューション関連になっているという。
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