神宮外苑のラグビー場など再開発事業が本格始動、都知事より施行認可:プロジェクト
三井不動産、明治神宮、日本スポーツ振興センター、伊藤忠商事が計画する「神宮外苑地区第一種市街地再開発事業」が、東京都知事より施行認可された。2023年3月下旬には、ラグビー場棟の建設エリアとなる明治神宮第二球場の解体工事に着手する。
三井不動産、明治神宮、日本スポーツ振興センター、伊藤忠商事は2023年2月17日、「神宮外苑地区第一種市街地再開発事業」について、東京都知事より施行認可されたと発表した。
2036年の全体竣工に向けてエリアごとに順次、施設を整備
事業は2018年11月、東京都にて「東京2020大会後の神宮外苑地区のまちづくり指針」を策定しており、2022年3月10日には東京都が事業区域に聖徳記念絵画館前のエリアを加えた整備計画の範囲で都市計画決定告示された。その後、東京都環境影響評価審議会での審議を経て、東京都環境影響評価書を提出。2023年1月30日、東京都より東京都環境影響評価条例に基づく着工届公告が出されている。
事業の重点施策は、神宮外苑地区のシンボルである4列のいちょう並木をはじめとした豊かなみどりの保存/継承と新たな樹林地の創造により、地区を南北に貫く「みどりの散策路」を整備する。また、既存の老朽化したスポーツ施設を競技の継続に配慮しながら段階的に建て替え、にぎわいを形成する施設と合わせて、次の100年につながる国際的な文化とスポーツの拠点として整備していく。
加えて、広場や緑地などのオープンスペースを整備することで、地区内の歩行者の回遊性向上やイベントによるにぎわい醸成、広域避難場所としての活用による防災性向上に寄与。青山通りやスタジアム通り沿道の特性に応じた機能の複合・高度化を図り、周辺環境との調和に配慮しながら魅力的な複合市街地を整備する。
将来は、タウンマネジメントの役割を担う準備組織を設置し、市民参加型の植樹イベントなどの活動を計画する予定だ。
みどりの整備計画では、神宮外苑の魅力に親しむことができる象徴的なゾーンとして、地区を南北に貫く「みどりの散策路」を整備。2028年以降の整備を予定しており、歩行者の回遊性向上に貢献するという。
今後は2023年3月下旬にラグビー場棟の建設予定エリアとなる明治神宮第二球場の解体工事に着手する予定で、2036年予定の全体竣工に向け、エリアごとに順次、施設整備を実施する考えだ。
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