三井不動産と広島国際空港がPPA契約締結、空港のCO2排出量を19%削減:プロジェクト
三井不動産は、広島国際空港と電力売買契約となるPPA契約を締結した。広島空港の駐車場を利用したカーポート型太陽光発電設備を設置し、発電した電力は広島空港ターミナルビルで使用する。
三井不動産は2023年1月27日、広島国際空港と電力売買契約、いわゆるPPA契約を締結したと発表した。広島空港の駐車場を利用したカーポート型太陽光発電設備を設置して運用する。発電した電力は広島空港ターミナルビルで使用し、広島空港でのCO2排出量19%削減を実現する。
PPAスキームを活用し、再生可能エネルギーを導入
広島空港では民間委託方式の導入により、2021年7月から民間事業会社、広島国際空港による空港運営がスタートした。2021年度に、国土交通省より空港施設・空港車両からのCO2排出削減の取り組みを検討する「重点調査空港」に選定。空港脱炭素化に向けて検討を続けてきた。
広島国際空港の筆頭株主である三井不動産は、自社が持つ知見を最大限活用し、広島国際空港と一体となって広島空港の脱炭素化推進について検討した結果、脱炭素化に向けた取り組みの第一弾として、PPAスキームを活用した再生可能エネルギーを導入することとなった。
具体的には、広島空港の駐車場に容量2.6MW(メガワット)のカーポート型太陽光パネルを設置し、年間発電量2700MWh(メガワット時)へ変換してターミナルビルに供給する。CO2削減量は年間1450t-CO2となり、広島空港のCO2排出量を年間で約19%削減するという。運用開始は2023年11月を予定している。
カーポート型太陽光パネルを採用することで、夏期の遮熱効果や悪天候時の雨避けとしての機能も果たし、利用者の利便性向上にもつながる。他に、災害時の旅客ターミナルビルへの電力供給や停電時の非常用コンセントでの外部への電力供給が可能となるなど、レジリエンス強化にも貢献する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 三井不動産が「南船橋駅前商業施設計画」着工、2023年冬開業
三井不動産は、JR京葉線・武蔵野線「南船橋」駅前のライフスタイル型商業施設「(仮称)南船橋駅前商業施設計画」を着工した。2023年冬の開業予定。 - 商業施設をロボットで清掃、三井不動産が実践導入
三井不動産は2018年3月からショッピングセンターに清掃ロボットの導入を開始した。施設管理業務の省人化や効率化に生かすという。 - 三井不動産らが台湾で延べ16万m2超えのタワマン開発に着手
三井不動産は、台湾で2016年に設立した現地法人の台湾三井不動産を投資拠点として、台湾各地で商業施設事業やホテル事業、住宅事業の計11物件を推進している。住宅事業では現在、大規模タワーマンション開発プロジェクト「(仮称)中和板南路プロジェクト」と「(仮称)台南永華路プロジェクト」に着手している。 - 三井不動産、パナ工場跡地「門真市松生町商業施設計画」着工
三井不動産は、大阪府門真市松生町のパナソニック工場跡地における、商業施設、分譲マンションなどからなる大規模複合街づくり型開発事業の商業施設街区「(仮称)門真市松生町商業施設計画」の起工式を行った。商業施設は2023年春に開業予定だ。