古河電気工業が道路インフラの維持管理を効率化、3つのアプローチで道路付属物点検のDXを支援:メンテナンス・レジリエンス OSAKA 2022(1/2 ページ)
道路インフラの維持管理で、自治体などの道路管理者は現状で多大な課題を抱えている。管理しなければならない路線は膨大にあるため、道路標識や照明、カーブミラーなどの道路付属物までは、点検の手が回らずに細やかな維持管理ができていない。こうした問題を解消する道路点検のDXを支援するツールが登場している。
古河電気工業は、「メンテナンス・レジリエンス OSAKA 2022」(会期:2022年12月7〜9日、インテックス大阪)で、道路付属物点検のDXを支援するWebサービス「みちてん」シリーズを展示した。みちてんシリーズは道路付属物の点検表作成サービス「みちてんスナップ」、車載動画から劣化状況を分析する「みちてんクルーズ」、タブレットのAR機能を用いて点検業務を効率化する「みちてんアシスト」の3種類で構成し、道路管理に関する業務のDXをサポートする。
効率的な道路付属物点検の第一歩を踏み出せるみちてんスナップ
従来の道路管理は紙ベースの台帳で行われているため、データ更新などが追い付いていない。そのため、自治体などの道路管理者は、付属物の膨大な点検対象の多さに頭を悩ませている。人手不足や道路インフラの腐食は深刻化しているため、維持管理を効率化できるソリューションが必要とされているのだ。
みちてんシリーズはそうしたニーズを踏まえて台帳作成、データ更新、事務作業の効率化の3つの観点でサポートを提供する。
このうち、みちてんスナップは巡回車に搭載したGPS付きのドライブレコーダーの映像をRPAで解析するツールだ。標識/照明/カーブミラーなどの属性情報や設置位置を抽出し、国土交通省の基準に準拠した点検表を自動で作成する。付属物の現況調査ができていない自治体が多いため、みちてんスナップを活用することで定期点検の第一歩を踏み出すことができる。
ブースで説明にあたった担当者は、「道路付属物の情報は設置時のものはあっても、その後のフォローができていないケースが目立つ。みちてんスナップを使うことで巡回ルートを走行するだけで最新の情報を取得できる」と説明する。
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