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腰の負担を大幅に軽減、清水建設と共同開発した建設向け“アシストスーツ”の性能を体験メンテナンス・レジリエンス OSAKA 2022(1/2 ページ)

建設現場の高齢化が進み、健康への不安を抱える作業員が増えている。2022年1月2日には高所作業でフルハーネスの着用を義務付けられ、現場作業で身体に掛かる負担はさらに増加している。こうした作業員の健康を支えるため、腰への負担を軽減するアシストスーツに注目が集まっており、建設業に特化した製品も出始めている。

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 ユーピーアールは、「メンテナンス・レジリエンス OSAKA 2022」(会期:2022年12月7〜9日、インテックス大阪)で、現場作業への負荷を減らす最新アシストスーツを展示した。

 ユーピーアールのアシストスーツ「サポートジャケットBb+」シリーズはあらゆる現場作業でネックとなる腰への負担を減らすことに力を入れている。金沢大学との共同開発で生み出されたサポートジャケットBb+は、背中に「Bb+(バックボーンプラス)」と呼ばれる背骨のような樹脂製パーツを備えている。人の背骨や骨盤にフィットして理想的な姿勢へと誘導し、現場作業での椎間板への負担を軽減できる。

現場の意見に基づき、建設作業員の健康をサポートするアシストスーツを開発


展示ブースでは最新アシストスーツを着用して、来場者はその性能を体験した

 近年、こうしたアシストスーツが建設現場でも大きな注目を集めている。現場では作業員の高齢化で健康への不安や体への痛みを訴える事例が目立つようになっている。さらに高所作業の現場は2022年1月2日に施行したフルハーネス型墜落制止用器具の着用義務化で、作業員の身体に掛かる重量が増えているため、健康を支えるアシストスーツへの需要が高まっている。

 ユーピーアールはニーズを踏まえ、高所作業の現場に特化したアシストスーツ「サポートジャケットBb+FIT フルハーネスジョイントタイプ」を清水建設と共同開発した。フルハーネス安全帯を装着すると装備が重くなるため、その上にサポートジャケットを着用すると装着のしづらさや使用感の点で課題があった。


フルハーネス用のアシストスーツは高所での動きやすさを保つ工夫が凝らされている

 新製品はフルハーネスをつけてもすぐに装着できるように、3種類のジョイントパーツが付属している。肩ベルト、バックボーン、腿ベルトの3点に装着できるパーツがついており、簡単に着脱できる。従来製品の良好な姿勢を保つ機能はそのままに、ほとんどのフルハーネス製品に対応可能だ。動きやすさにも着目し、付属していた膝から腰にかけて装着するマッスルベルトを取っ払い、建設現場で多いしゃがみや前屈みの姿勢をしやすくしている。

 ブースで説明した担当者は「建設現場の実証試験でいただいた意見をもとに、商品開発した。動きやすく、使いやすい製品として使っていただいている」と話す。

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