LIXIL「パブリックトイレ空間BIMモデル」に新プラン追加:BIM
LIXILは、パーテンションメーカーのコマニー社と共同開発した「パブリックトイレ空間BIMモデル」に、国土交通省が令和3年に改正した建築設計標準対応の新規プランを追加することを発表した。
LIXILは2022年11月8日、パーテンションメーカーのコマニー社と共同開発した「パブリックトイレ空間BIMモデル」に、国土交通省が令和3年に改正した建築設計標準に対応した新規プランを追加することを発表した。
「パブリックトイレ空間BIMモデル」は、同社のトイレ器具とコマニー社のトイレブースをBIMデータで融合することで、より効率的な作図が可能となるものだ。データ利用者がおのおののデータを取り入れる手間が省けるだけでなく、トイレ器具とトイレブースを1つのデータで寸法調整することで、動作空間の確保や検証、干渉確認ができる。
今回バージョンアップしたプランは、令和3年に国土交通省が改正した「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」に合わせて、1タイプ2種類だった車いすトイレを6タイプ12種類に拡充した。これにより、従来5タイプ10種類だった空間データは、バリアフリートイレの機能の組み合わせを充実したことで10タイプ20種類となった。
具体的には、トイレブースで構成されていた車いすトイレ空間を建築壁に変更し、コマニー社製のハンギングドア(引き戸)と同社のトイレ器具をセットした。また、建築設計標準に準ずるよう、車いす回転スペースや標準内法寸法2000ミリメートル角を確保した空間設定となっている。
床面積2000平方メートル以上の特別特定建築物で要求される、車いす回転スペース直径1800ミリメートルと介助用ベッドを設置したデータを2タイプに加え、車いす回転スペース直径1,500ミリメートルの車いす使用者トイレと車いす使用者トイレにオストメイト対応設備、乳幼児連れ用設備を組み合わせたデータを4タイプを備える
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