SBテクノロジーが竹中工務店ビルの新オフィスビルに、BAS向け“サイバーセキュリティ対策サービス”を導入:BAS
SBテクノロジーは、オフィスビルのサイバーセキュリティ対策サービスを竹中工務店の新オフィスビル「竹中セントラルビル サウス」に導入した。SBテクノロジーのサービスは、不正侵入やマルウェア対策も行い、スマートビル普及に向けたセキュリティ支援を行う。
SBテクノロジーは2022年12月2日、オフィスビルのサイバーセキュリティ対策サービス「Smart Secure Service(スマートセキュアサービス)」を、2022年10月3日開業の脱炭素化などに対応した竹中工務店新オフィスビル「竹中セントラルビル サウス」に導入したと発表した。なお、データ連携が容易なクラウド型の建物OS「ビルコミ」の一部機能であるデータ処理基盤の導入支援も行った。
BASへのサイバー攻撃をネットワーク中継型IoT-GWデバイスで監視
昨今、ビルオートメーションシステム(BAS)は、建物の照明や空調などの建物内外のシステムやIoT機器とつながるようになり、建物管理の効率性や省エネルギー性が高まる一方でサイバー攻撃のリスクも大きくなっている。従来のセキュリティ対策では、主に建物外部からの脅威のみの防御に限定されており、内部からの不正侵入やウイルス感染を前提とした対策は、必ずしも十分とはいえなかった。
そこでSBテクノロジーは、NECやサイバートラスト、竹中工務店とともに、竹中工務店が所有するビルで、Smart Secure Serviceを用いたサイバーセキュリティ対策の有用性に関する実証実験を行っており、不正侵入やウイルス感染にも強固なセキュリティ性能が発揮されることを証明し、今回の導入に至ったという。
Smart Secure Serviceは、脆(ぜい)弱性診断サービスやセキュリティコンサルティングサービス、IoT-GWサービスと運用・監視サービスを組み合わせ、建物のスマート化によって、より高いセキュリティ性能が求められる建物設備のライフサイクルにあわせて幅広いセキュリティ対策を提供するサービス。
具体的には、竹中セントラルビル サウスのBASに、中央監視システムや空調システム、照明システムと接続するネットワーク中継型IoT-GWデバイスを実装。不正アクセスや誤作動、プログラム/データの改ざん、ウイルス混入などをIoT-GWデバイスで検出または防御したうえで、未許可アプリケーション起動の抑制や機械学習による異常通信の検知なども行う。
監視体制は、クラウドを介して、ネットワークオペレーションセンター(NOC)で、24時間365日体制で常時監視し、攻撃を検知した際にも迅速に対応できる体制を構築した。
また、Smart Secure Serviceの導入に合わせ、オープンな通信規格を採用したクラウド型のデータプラットフォームのビルコミの一部機能であるデータ処理基盤の導入支援も実施。建物設備システムや各種センサーを通じて得られるビッグデータを効率的かつセキュアに扱えるため、竹中セントラルビル サウスでは多棟管理が可能なデータプラットフォームの共通基盤化が可能になる。
竹中セントラルビル サウスは、今後もスマートビルの実現に向けてさまざまな先端技術の導入を予定。SBテクノロジーは、Smart Secure Serviceを通じてさらなるBASのセキュリティ対策を支援していくとともに、セキュリティアナリストによる24時間365日監視をおこなうセキュリティ監視センター(SBT-SOC)との連携も予定している。さらに、竹中工務店が設計・施工する新設建物や既設建物へも導入を進めていく。
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