「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」が上棟:プロジェクト
森ビルは、地上49階建て、高さ約266メートルの「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」が上棟したと発表した。同タワーを含めた街と虎ノ門ヒルズ駅との一体的な整備により、都市基盤の強化および拡充を図る。
森ビルは2022年7月22日、「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」(虎ノ門一・二丁目地区第一種市街地再開発事業A-1街区)が同日上棟したと発表した。
虎ノ門ヒルズ ステーションタワーは、地上49階建て、高さ約266メートルの高層タワーだ。東京メトロ日比谷線の虎ノ門ヒルズ駅と街を一体的に整備する都市再開発事業として立ち上げが進んでおり、森ビルが参加組合員として参画する「虎ノ門一・二丁目地区市街地再開発組合」が事業者となっている。
地下鉄駅広場や周辺開発と連携した歩行者ネットワークなどの都市基盤を強化、拡充するほか、事務所やホテル、店舗などさまざまな都市機能を整備する。また、建物最上部には、さまざまなビジネスイベントなどに対応するフォーラムやギャラリー、レストランなどを含めた多機能複合施設を設置する。
効率的なエネルギーによる環境負荷の抑制にも取り組んでおり、新築テナントビルを対象とした建物単位の認証「LEED BD+C(CS)(Building Design and Construction/Core and Shell Development)」カテゴリーにおいて、最高ランクとなるプラチナランクの予備認証を2022年に取得した。
また、「虎ノ門ヒルズ 江戸見坂テラス」(A-3街区)を含めて、完工時より再生可能エネルギー由来の電気を100%供給する予定となっている。さらに、同社独自の「エネルギーWEBシステム」を介して、トラッキング情報を記載した再生可能エネルギーの証拠書類を自動的に入居テナントへ頒布するシステムも取り入れる。
災害時など系統電力供給が遮断された場合は、CGS(コージェネレーションシステム)と非常用発電機により必要な電力を確保する。
虎ノ門ヒルズエリアには、既に「虎ノ門ヒルズ 森タワー」(2014年完工)や「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」(2020年完工)、「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」(2022年完工)が位置している。今回虎ノ門ヒルズ ステーションタワーが加わることで、同エリアは区域面積約7.5ha、延床面積約80万平方メートルに拡大することとなった。
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